複数利用者は1/4…ソーシャルメディアの利用動向(2011年版情報通信白書より)
2011/09/02 06:30


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今件項目は一次的には携帯電話(スマートフォン含む)・PHSを所有する人に対してインターネット経由で2011年3月に行われた調査結果を元にしている。調査対象は被災地域(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県)をのぞく全国で、有効回答数は3171人。男女比はほぼ1対1、年齢階層比は10代-50代でほぼ均等、60歳以上区分は他世代区分の約4割増の人数。
まずはソーシャルメディアの利用動向。現在利用中の人は約4割、利用経験はあるが現在使っていない人は1割、経験無しの人は5割近くに達している。

↑ ソーシャルメディアの現在の利用数、利用経験
概算すると「現在ソーシャルメディアを使っている人」の約4割は単体のみ、6割は複数をまたいで利用していることになる。
これを世代別に見ると、利用性向そのもの、そして利用個数共に、若年層が高い値を示している。

↑ ソーシャルメディアの現在の利用数、利用経験(年代別)

↑ ソーシャルメディアの現在利用者率(単数・複数利用を問わず)
10代は約半数が複数のソーシャルメディアをまたにかけている。20代でも約4割。これが世代と共に割合を減らし、60歳以降になると1割強に留まる形となる。また「利用経験無し」の人、「現在利用している人」のくくりで見ても、世代の経過と共にキレイな形で割合を減らしているのが確認できる。
単数にしても複数にしても、ソーシャルメディアを使っている人達は、具体的にどのサービスを利用しているのだろうか。

↑ 現在利用しているソーシャルメディアの種類(ソーシャルメディア現在利用回答者限定)
SNSを使っている人がもっとも多く、ソーシャルメディア利用者の約3/4。次いでブログ、ツイッター、掲示板の順。SNSの比率が高いのは理解できるが、ブログの利用率が想像以上に低く、ツイッターが高いのが目に留まる。元々携帯電話保有者を対象としているので、携帯電話で活用しやすいSNSやブログ、ツイッターに多少のプレミアムがついているのかもしれない(とはいえ現在の携帯電話普及率を考慮すると、その割合は微々たるものだが)。
グラフ化は省略するが、利用しているソーシャルメディア・サービスの組合せとしては、SNS単独がもっとも多く約2割、ついでSNS+ブログ+ツイッター、SNS+ツイッターの組合せの順となっている。ブログ単体の利用者は、ソーシャルメディア利用者の6.8%でしかない。以前世界規模の事情として【閲覧時間で「ソーシャルメディア>>ブログ」なブロガー行動】などで、同じソーシャルメディアでもブログからSNSに主軸を移す人が増えている状況について触れたが、日本に限っても同じ動きが起きているように見える。
ちなみに最後の「現在利用しているソーシャルメディアの種類」をソーシャルメディア利用者ではなく、調査母体全体比で再計算したのが次のグラフ。

↑ 現在利用しているソーシャルメディアの種類(調査母体全体比)
携帯電話・スマートフォンなど保有者という前提があるため、社会全体比率とはやや離れた値ではあるが(【日本国内の主要ソーシャルメディアの会員数推移(2011年版情報通信白書より)】を見る限り、例えばツイッターはこの半分強程度だろう)、互いのサービス同士の比率に大きな違いは無いものと思われる。
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