電話加入者数の推移をグラフ化してみる(2011年版情報通信白書より)

2011/08/21 19:30

電話2011年8月9日に総務省は同省公式サイトにおいて、【情報通信白書】の2011年版を公開した。その内容の多くは以前同年6月1日付で掲載した【携帯電話とパソコンの所属世帯年収別利用率をグラフ化してみる(2010年分データ反映版)】で紹介している「通信利用動向調査」の結果を元にしている。一方、それ以外にも多彩な資料を元にしており、中には注目すべきデータも多数見受けられる。今回はその中から、携帯電話、固定電話、IP電話などを合わせた電話利用者数・加入者数の推移をグラフ化してみることにした(【該当ページ:第1章 ICTにより国民生活はどう変わったか(3)携帯電話の増加】)。

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先に【固定電話数の移り変わりをグラフ化してみる(2011年版情報通信白書より)】で示したように、固定電話の数は年々減少を続けている。

↑ 固定電話の加入者数の推移(各年度末時点)(万加入数)
↑ 固定電話の加入者数の推移(各年度末時点)(万加入数)(再録)

これは電話の利用・保有スタイルが、固定電話だけでなく携帯電話、またはIP電話などのように選択肢が増えたことによるもの。そこで「固定電話(加入電話+ISDN)」「IP電話 050型」「IP電話 0AB-J型」「携帯電話」に区分した上で、個々の加入者・契約者数動向と、積上げ型のグラフの双方を生成したのが次の図。

↑ IP電話利用数・固定電話加入者数・携帯電話加入者数の推移(万件、万契約)(年度)(個別変遷)
↑ IP電話利用数・固定電話加入者数・携帯電話加入者数の推移(万件、万契約)(年度)(個別変遷)

↑ IP電話利用数・固定電話加入者数・携帯電話加入者数の推移(万件、万契約)(年度)(積上げ)
↑ IP電話利用数・固定電話加入者数・携帯電話加入者数の推移(万件、万契約)(年度)(積上げ)

IP電話は2002年以降普及し始めた050型と、2005年以降に本格普及が始まった0AB-J型の2タイプがあるが、後者の方が従来の固定電話に近い使い方が出来る(緊急通報の利用も可能)こともあり、現在ではこちらの方が浸透が進んでいる(050型からの乗り換えも想定できる)。

IP電話の利用数は漸増する一方、固定電話はそれ以上のスピードで減少している。しかしそれらを上回る勢いで携帯電話の契約数は増加しており、結果として全部を足した値は漸増状態にある。

日本の人口はほぼ横ばい、世帯数は漸増であることと合わせて考えると、「情報通信白書」でも指摘されていることだが、一定数が固定電話周りの契約・利用を止めて、携帯電話(のみ)へ切り替えた人がいると考えて良いだろう。

「電話手段として保有しているのは携帯電話のみ」という世帯の存在、可能性については、アメリカの事例として【20代後半世帯の過半数は「携帯電話のみ」…アメリカにおける携帯電話の世帯普及率推移をグラフ化してみる】を以前に紹介した。全体で1/4程度、若年層にいたっては4-5割の世帯が「携帯電話のみの保有」と回答している。日本の場合の広域調査のデータは見当たらないが、類似のものとして「インターネット利用時において、パソコンやゲーム機ではなく、携帯電話のみの利用」と回答した人は744万人に達しているというデータがある(【インターネット利用時の端末の種類をグラフ化してみる(2010年分反映版)】)。

↑ インターネットアクセスの際の利用端末(重複要件区分)(万人)(2010年末)(P:パソコン、M:モバイル、G:ゲーム機・テレビなど)
↑ インターネットアクセスの際の利用端末(重複要件区分)(万人)(2010年末)(P:パソコン、M:モバイル、G:ゲーム機・テレビなど)(再録)

さすがに固定電話が無くなることは無いだろうし、IP電話もコストなどの関係から今後も普及率の拡大を続けて行くものと思われる(ケーブルテレビなどとセットで導入する事例も多い)。とはいえ、高い機動性を持つ携帯電話が今後も加入者数を積み増しし、半ば固定電話層に取って代わっていくという構図は変わらないものと考えてよいだろう。

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