小学生の子供へ「身につけてほしいこと」、「震災後に」一層強まったのは「優しさ・想いやり」と「忍耐力」

2011/08/15 12:00

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忍耐GABAは2011年8月2日、Gabaこどもマンツーマン英会話(Gaba kids)による調査「子どもの教育に関する保護者の意識調査」の結果を発表した。それによると末子が小学生の男女から成る調査母体においては、先の東日本大地震以降に子供に対する期待がより強まった習得希望技能は「優しさ・想いやり」だった。次いで「忍耐力」「問題解決力」の順となっている。単純な「今後身につけてほしいこと」としては「優しさ・想いやり」「礼儀正しさ」「集中力」の順となっていることから、震災を経て親たちは子供に対し、厳しい環境の中でも耐え抜き、自ら難関を乗り越えていくたくましさを求めているように見える(【発表リリース】)。


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今調査は2011年7月9日から13日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人分。末子が小学生の、30歳から59歳の男女を対象としており、男女比(父親・母親)は1対1、対象末子の学年区分は低学年(1・2年)・中学年(3・4年)・高学年(5・6年)でほぼ均等割り当て。

今調査母体に向けて、子供に「今後身につけてほしい事柄」を聞いたところ、上位には「優しさ・想いやり」「礼儀正しさ」「集中力」「チャレンジ精神」が上位に並んでいる。一方、【無駄を無くし、周囲との連帯を考え、情報入手先を熟考…震災後で変わる価値観】でも触れているように、震災という大きな環境変化が人々の心理構造に少なからぬ影響を与えており、その動きは今件項目でも確認できる。今件は「子供が今後身につけてほしい事柄」の中でも、震災後に一層強くなったものについて改めて聞いたものだが、「優しさ・想いやり」はともかくとして、「忍耐力」「問題解決力」などが上位に繰り上がる結果となっている。

↑ 小学生の子供に今後身につけてほしいことで、東日本大地震の後に想いがより強くなったもの(複数回答)
↑ 小学生の子供に今後身につけてほしいことで、東日本大地震の後に想いがより強くなったもの(複数回答)

「礼儀正しさ」「集中力」「チャレンジ精神」が後退し、「忍耐力」「問題解決力」が上位につくという動きを見ると、今の大人は震災後の世の中に対し、「耐えねばならない厳しい環境が待ち構えている」「自分自身の力で考えて問題を解決する場面が現れる」と考えていることになる。一言で表現すれば「厳しい未来」というあたりか。

教育熱心さを反映してか、他の調査項目でも男性よりも女性の方が回答率が高いが、今件項目でも同様の結果が出ている。

↑ 小学生の子供に今後身につけてほしいことで、東日本大地震の後に想いがより強くなったもの(複数回答)(父親・母親別)
↑ 小学生の子供に今後身につけてほしいことで、東日本大地震の後に想いがより強くなったもの(複数回答)(父親・母親別)

気になるのは通常の回答で上位に来ている項目より、「震災後」で上に繰り上がった「忍耐力」「問題解決力」などの項目で、父親・母親差が大きく出ている事。母親の方が今後の情勢の厳しさを、より一層強く認識してると推測できよう。


■関連記事:
【女性が高め、高齢者は長め…本震後の自粛意識傾向】


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