震災で業務に影響を受けた企業7割近く、営業悪化に原材料の調達困難が上位

2011/07/28 06:41

流通網混乱NTTデータ経営研究所は2011年7月19日、東日本大震災を受けた企業の事業継続に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体の企業においては、震災で自社、あるいは取引先が何らかの形で影響を受けたところは7割近くに登っていることが分かった。具体的には売上高などの営業状況悪化がもっとも多く、次いで原材料や資材の調達滞りが続いている(【発表リリース】)。

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今調査は2011年6月10日から14日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1020人。対象地域は関東が52.7%・近畿18.8%・中部11.8%など。所属する企業規模は従業員99人以下が33.8%・100-499人22.8%・500-999人7.1%・1000-4999人16.5%・5000人以上19.8%。回答者の役職は経営者・役員クラス16.8%・事業部長や部長クラス29.2%・課長クラス54.0%(今調査では回答者が属する企業に関する回答となる)。

2011年3月11日に発生した東日本大地震及びそれに連なる各種震災は、未だに多方面へ多くの傷跡を残し続けている。企業動向にも少なからぬ影響は生じており、直接・間接的に日常生活のあらゆる面で、その動きを知ることができる。

今調査母体においては、今般地震・震災で影響を受けなかったとする企業は31.9%でしかない。そして3割近い企業が「自社拠点に」影響があったと回答している。

↑ 震災の影響について
↑ 震災の影響について

取引先に影響があった企業は6割以上に達している。今調査母体には規模の大きな企業も多く、当然多方面での取引を行っているので、自社の直接被災影響より、取引先の影響が多いのはおかしな話では無い。

では具体的にどのような影響を受けたのか。「特に影響なし」以外の回答者に影響があった事柄を複数回答で聞いた結果が次のグラフ。

↑ 震災の影響内容(複数回答)
↑ 震災の影響内容(複数回答)

複数の要因を起因とし、売上をはじめとした営業状態が悪化したという回答がもっとも多く、6割近くを占めている。例えば【2011年3月度の外食産業の売上は前年同月比でマイナス10.3%・東日本大地震による影響大】【電通と博報堂の種目別売上高前年同月比をグラフ化してみる(2011年5月分)】など、当サイトでも定期的に確認している業態・業界で、その影響の大きさを知ることができる。

第二位の「原材料・資材などの調達滞り」、第三位の「工場等の事業所・店舗などの稼働率低下」は、一般消費者にはひと目では認識しにくいが、製造業関連に携わっている人なら多くの人が理解できるはず。またその断片は、例えば【2011年4月分の景気ウォッチャー調査結果は現状わずかに上昇・先行き大幅上昇】【出版物のインキ業界、材料・生産力・流通力不足で「非常事態」を宣言】で知ることができる。

これを業種別で再区分したのが次のグラフ。

↑ 震災の影響内容(複数回答)(業種別)
↑ 震災の影響内容(複数回答)(業種別)

震災直後特筆すべき項目はグラフ内に吹き出しで記載したが、やはり資材や原料不足は製造業で大きな値が出ている。そして工場の直接被災や資材不足で製造業の、輸送ラインの回復の遅延や輸送品の量が減ったことで物流業の稼働率が低下しているのが分かる。

またコンビニや小売店で品物がなかなか並ばなかった状況を思い起こせば想像が出来る通り、商業や流通、飲食における製商品の配送遅滞も1/3強に達している。日常生活の端々で何気なく感じる事ができる「変化」が、それぞれ関連する企業で確実に起きている「影響」を起因としていることが、あらためて認識できるというものだ。

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