定年退職後の仕事選び、「これまでと同じ」「でもちょっぴり自分の生活を重視」

2011/07/18 06:34

選択[電通(4324)]は2011年7月14日、現在50代の現役サラリーマンにおける、定年後(60歳以降)の仕事に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、今働いている仕事を定年で退職した後の仕事について、(単に働き先の給与支払い金額が高いのではなく)「経済的な安定」を最重要視していることが分かった。各種選択肢において唯一過半数の人が同意を示している。次いで「自分の健康」「家族との生活」「生活のために必要な最低限の収入の確保」が上位を占めており、お金周りも含めた安定的な生活空間の維持に重点をおく意志が強いことがうかがえる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2011年3月25日から26日にかけて首都圏・中京圏・阪神圏に住む、「上場企業に勤務し」、定年後(60歳以降)も働きたいと考えている50代男女600名に対し、インターネット経由で尋ねたもの。50-54歳と55-59歳で均等割り当て。

回答時点ですでに定年退職後の職が決まっている人ならともかく(例えば得意先の企業の顧問、自前の資格を使った独立開業、実家の後を継ぐなど)、大抵の人は退職後に再就職を図る場合、さまざまな条件を想定して選択をする必要がある。単に働ければ何でも良いのか、腰が弱くなってきたので負担のかけないタイプの仕事が良いのか、家族との時間を大切にしたいので短時間で済むのが良いのか、自分のこれまでの経験を存分に活かせる職種を望むのか、人により「重視したい要件」も多種多様。また、職が決まっていたとしても、何らかの要望はあるはず。

今調査母体では以前【今50代の人達、65歳・83%、70歳で26%が「まだ働いていたい」】で解説したように、60歳の定年退職後、ほぼ全員が「何らかの形で働き続けたい」という意志を持っている。65歳まで仕事をしたい人は8割超。

↑ 定年後(60歳以降)「働いていたい」人の割合
↑ 定年後(60歳以降)「働いていたい」人の割合(再録)

それでは定年退職の後の再就職の際、どのようなことを重視して選択をするつもりなのか。トップについたのは「経済的な安定」で53.8%。冒頭でも触れている通り、唯一過半数超えの項目。「単なる高収入」では無く「経済的に安定できる職種」であることから、定年退職後の仕事では、経済面での安定感を最重視していることが分かる。

↑ 定年後の仕事選択重視点(複数回答)
↑ 定年後の仕事選択重視点(複数回答)

次いで多いのは「自分の健康」。経済的な補完が出来ても、それで身体を壊してしまっては、身も蓋も無い。特に身体のあちこちに不安を覚える所が出てくるであろう定年退職後となれば、多くの人が重視するのも納得がいく。

第三位は「家族との生活」。収入の補完をし、身体への無理が無くとも、長時間仕事に拘束されてしまい、家族との共有時間が定年退職前と変わらない、むしろ減ってしまったのではたまらない。これも十分に理解が出来る。

以後「最低限の生活のための収入確保」「趣味の充実」「自分の経験や技術の活用」などが上位項目として続くが、総じて冒頭で触れたように「定年退職前の安定した生活を、退職後もできるだけ維持したい」という想いが伝わってくる。それと共に「定年退職後の再就職なのだから、もう少し自分の我がままをかなえたい」という思惑も加わっているのが見て取れる。



なお具体的数字は公開されていないが、元資料によると同じ50代でも前半より後半、つまり定年退職が具体的に近付いてくるほど、「自分の健康」「最低限の収入の確保」の割合が増え、「仕事への意欲」「やりたかったことへの再チャレンジ」などが減るとの指摘がある。チャレンジ精神よりも、とにかく安定をという安定志向が強くなるという解釈は、言い得て妙といえよう。

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