興和・花王・ハウス食品が上位を占める、個別商品ではモバゲーが抜きんでる(民放テレビCM動向:2011年6月分)

2011/07/15 06:27

ゼータ・ブリッジは2011年7月13日、2011年6月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は、先月に続き興和だった。ACジャパンは20位内にその姿を確認することはできず、テレビCM界隈も(見た目は)通常スタイルに戻りつつあるようだ([発表リリース])。

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データの取得場所や各種データの表す意味、さらには今件記事が関東地域のみを対象としていることに関する説明は一連の記事まとめ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】で行われている。そちらで確認してほしい。


発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2011年6月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2011年6月、上位10位)

【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などて触れているように、花王は年明けに数を減らし、春以降は急激に戻す傾向がある。今月は夏にさしかかる時期ということもあってか、上位陣に食い込んでいるのが分かる。

そしてなにより【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で解説している、ハウス食品と興和(コーワ)が上位を独占しているのが確認できる。興和は先月の突出した値(ハウス食品の2倍以上の回数)と比べるとやや落ち着いているものの、後述する商品別ランキングでも多数の品目が登場しているように、夏に向けた防虫周りの商品など、数々の新商品の展開によるところが大きい。もちろん同時に、いわゆる「フリースポット契約」の広告が多数回放映された可能性は高く、それは広告全体が軟調であることをも意味している。

携帯電話向けサービスの事業会社「グリー」や、そのライバル会社「ディ・エヌ・エー」は、今回は前者が16位、後者が9位。先月と比べてやや落ち込み具合が目に留まるが、これは携帯電話本体のセールス閑散期に合わせた動きと思われる。一方「ソフトバンクモバイル」が前月同様7位に食い込んでおり、本体セールスに躍起になっているようすが分かる。

さらに今月ではスズキ自動車が5位に入っている。前回順位は300位だから、急激な伸びに違いない。主に「ワゴンR」のCMによるものだが、他自動車メーカーの名前も20位以内に確認できるなど、状況の回復ぶりが見て取れる。

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。

↑ 企業別放送回数ランキング(2011年6月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2011年6月、上位10位)(局別)

最初のグラフで興和と花王、ハウス食品が突出していたが、今グラフでは興和と花王がそれなりに各局へ平均的、ハウス食品はテレビ東京に突出しているのが分かる。また興和のフジテレビへの出稿が異様に少ないのは前月通り。

ハウス食品も興和も、前述の通り「フリースポット契約」によるところが大きいことを考えれば、逆にこれらのCMが多い局は、他企業によってCM枠が埋まらなかった可能性も考えられる。ただしテレビ東京をよく見直すと、スズキ自動車の値が大きいのも目に留まる。これは他局と比べて経済周りに強い事を評価されたのだろう。つまりはテレビ東京は(他局と比べ)経済系に強く、その他日常生活・社会一般向けのアピールには弱いということか。

やや蛇足になるが、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2011年6月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2011年6月)

「グリー」は同社のSNS「GREE(グリー)」をプッシュしており、色々なパターンはあれど全部まとめて集計されていることから、先月のトップからは落ちたものの、上位を維持している。同様の理由で「ディー・エヌ・エー」の「モバゲー」はトップについた。両社の関係を先月からの動きで比較すると、「グリーは半減」「ディー・エヌ・エーは2割増」となっており、上記にも示したように「携帯電話本体セールスの閑散期にあわせ、やや絞り気味か?」という雰囲気も覚える。

そして上記でも言及しているが、興和やハウス食品が夏に向けた新商品の大攻勢モードに入っているのも改めて見て取れる。梅雨が明けて本格的な夏に突入した7月以降、どのような動きをこれらの商品が演じるのか、気になるところだ。

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