計画性は子供が3割近く・高齢者1割、目的はほぼ…万引きの計画性と目的をグラフ化してみる

2011/07/13 12:10

窃盗愛知県警は2011年6月21日に、同県内での万引きに関する調査結果を発表した。万引き被疑者自身だけでは無く、さらに万引き被害者(販売店管理者など)をも対象とした調査の結果で、愛知県警管轄内の事件に限定されてはいるがサンプル数も多く、以前【4人に3人は「お金持ってるけど、でも」… 万引きした人の所持金と心理的背景をグラフ化してみる】などで分析記事を挙げた警視庁発の報告書同様に有意義なものとして、精査の価値がある内容となっている。今回はその中から、被疑者(万引き実行者)の犯行計画性と目的について確認することにした(【該当リリース、PDF】)。

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調査対象母集団の内訳については先日掲載した【4割強は「交友関係ほとんどナシ」…万引き被疑者のプロフィールをグラフ化してみる】にて確認してほしい。

まずは計画性だが、設問では「計画性 あり・なし」としか表記されておらず、回答者の判断に任せる部分が少なくない。しかしこの表記の場合、一般的には「事前に窃盗を目的として該当店舗を決めて足を運び、場合によっては何らかの道具(袋など)を用意したか、あるいは特に事前の考えを持たずに訪れた店舗で犯行を行ったか」と見れば良い。

↑ 犯行計画性
↑ 犯行計画性

高齢者は1割ほど、中間層は2割近くが計画性のある行為だが、逆にいえば行為者は9割近く、中間層は8割強が特に事前に考えることなく実行してしまったことになる。言い換えれば「出来心」「魔がさした」あたりか。しかし少年の場合は3割近くが計画性のある行為と回答しており、(それでも7割以上は無計画だが)計画性の高い状況が確認できる。

グラフ作成は略するが、少年の場合共犯者の存在が4割強と他の階層(中間層3.3%・高齢層0.4%)と比べて極めて高く、ドラマや漫画などでよく描写される少年犯罪のパターン「子供達が集まって面白半分で、遊びのように、あるいは強要されて万引きに至る」状況があながち絵空事ではないことを容易に想像させる。

一方目的については、9割強が「自己消費」と回答している。売却目的や第三者への譲渡し、目的無しなどはごく少数でしか無い。

↑ 万引き行為の目的
↑ 万引き行為の目的

特に高齢者はほぼ100%に近い割合で自己消費と回答。少額商品・食料品が多い事なども合わせ、身近な物品を手にしているのが分かる。中間層では多少「売却目的」が多いが、それでも5.7%でしかなく、(少なくとも愛知県警が把握している限りにおいては、だが)万引きが転売目的のために増加している云々という話は、現状では肯定し難いことが確認できよう。



一応「売却目的で行為に及んだ」人に対し、転売先を聞いた結果もデータには用意されているが、回答者数が31人ときわめて少数で有意性に欠けるため、グラフは省略しておく。念のために数字を挙げておくと、「中古品店25人」「ネットオークション3人」「その他3人」となり、中古品店への転売目的が多数を占めている。

二つのデータを合わせると、例えば少年の場合、少なくとも約1/4は「自己消費のために、計画的に犯行に及んだ」ことになる。状況を想像するに、色々と複雑な気持ちにならざるを得ない。

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