円安に振れるとの考えが前進(2011年7月個人投資家動向)

2011/07/05 12:10

【野村證券(8604)】の金融経済研究所は2011年7月4日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2011年7月分、PDF】)。「ノムラ個人市場観指数」は前回から転じて、わずかながらも上昇の動きを見せている。株価の先行きに対しては、小幅な上昇を見込む意見がもっとも多く過半数に達しているのに違いは無く、大幅上昇を見込む意見が大きく減少しているのが確認できる。

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今調査は1000件を対象に2011年6月20日から6月21日に行われたもので、男女比は76.7対23.3。年齢層は40歳代がもっとも多く29.5%、同率で50歳代が29.5%、60歳以上が25.2%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く29.4%、500万円-1000万円が18.3%、300万円-500万円未満が13.5%と続いている。投資経験年数は5年から10年未満がもっとも多く31.8%を占めている。次いで10年から20年未満が29.1%、20年以上が26.9%。投資に対し重要視する点は、概ね長期投資がもっとも多く46.8%と半数以上を占めている。ついで配当や株主優待が26.3%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は45.8ポイント。前回から0.4ポイントの上昇。3か月後の日経平均株価の見通しについて「1000円程度上昇」の回答率が61.9%と最も多いが、「2000円程度上昇」は5.4ポイントのマイナスとなり、大きな上昇を期待する意見は減ったようだ。
・市場に影響を与え得る要因としては「国内政治情勢」を挙げる人がトップに。「国際情勢」が大きく増加。
・魅力的な業種は「素材」「資本財・その他」の順。「金融」「運輸・公共」「消費」はマイナス。
・ドル円相場は前回より円安に振れるとの考えが前進。
・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」で前回よりDI値は増加。
という形に。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月も前回同様トップは定番の[トヨタ自動車(7203)]だった。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……[武田薬品工業(4502)]
3位……[ソフトバンク(9984)]
4位……[東京電力(9501)]
5位……【コマツ(6301)】
上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。今回も復興需要を見込んでか【コマツ(6301)】が入っているのが目に留まる。また、前回順位を落とした武田薬品工業が上位に食い込んでいるが、投資したい業種のうち「医薬品」の項目が大きく跳ね上がっており、これと浅からぬ関係があると思われる。

今回は前回と比べると、震災関連で値が大きく減退した前回からは持ち直しの動きが見られる。ようやく底値に達したか、というところだ。一方で株価の大幅上昇への期待の声が小さくなり、手堅い銘柄への人気が高まるなど、景気低迷の長期化に備えるような動きの気配もある。今調査は、金融資産を多く抱えている高齢層が中心の調査結果なだけに、市場との連動性も低くないことを考えれば、今後も注意深く動向を見守る必要があるだろう。

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