2011年5月度外食産業売上はマイナス2.0%・「昨月よりは」回復したが、自粛や節電ムードが影響か

2011/06/28 06:46

日本フードサービス協会は2011年6月27日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2011年5月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス2.0%となり、3か月連続のマイナスとなった。4月と比べれは東日本大地震の直接影響はさらに鎮静化しているものの、節電や自粛ムードは継続しており、客足の鈍化を招いているように見える(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が207、店舗数は29961店舗。今月は前月と比較して事業社数は増え、店舗数が減少している。

全業態すべてを合わせた5月度売り上げ状況は、前年同月比で98.0%と前年同月を2.0%下回り、先月から続いてマイナスを見せることになった。減退理由としては冒頭にもあるように、東日本大地震・震災によるところが小さくない。ただし昨年同月と比べて土曜日が1日少なかったこと、天候不順によるマイナス要因もあり、これらを考慮すると、震災による影響はごく微量なものと推測される。

業態別では「比較的」堅調だったファストフードは客単価・客数共にほぼ水準値にまで回復。牛丼チェーン店が含まれている「和風」でも、「売上103.8%」「客数113.7%」「客単価91.3%」となり、一連の値下げ攻勢で客単価が落ちているものの、それを上回る客数が売上に貢献した形となっている。

一方、ファミリーレストラン部門は単価を戻したものの、客数が減退したままとなり、これが売上を減らすことに。ガソリン不足を起因とする郊外店での不調は解消されつつあるが、完全回復までにはまだ遠い。パブ・居酒屋では先月に続き自粛ムードなどで大口の予約が相次ぎキャンセルとなったのが大きく影響している。

全店データ
↑ 全店データ

地震の直接・一次影響は
ほぼ終息しつつある。
一方で自粛・節電など
二次的影響が浸透中か。
東日本大地震・震災の直接的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ終息しつつあるように見える。しかし自粛・節電などの二次的影響、さらには消費者の心理的消費性向の落ち込みはぬぐいがたく、一部業態における中長期的な客数の減退が懸念される。

また先月のリリースでも不安定要素として指摘されていた電力問題についても、問題視せざるを得ない。ただし滞在時間がある程度長いタイプの業態においては、【「クーリングスポット」という考え方】で解説したような「クーリングスポット」という概念で考えることにより、有効的な節電対策と考えることもできる。要は発想の転換というわけだ。外食産業がこのコンセプトを前面に押し立てたという話は聞かないが(同一客の長時間滞在は、やもすると客回転数の低下による収益減退を招きかねない)、考察する価値はあるといえよう。

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