何だか見てて嬉しく、ありがたく思える寄付の仕方

2011/06/23 12:10

カラーのお皿は何を意味する?今般の東日本大地震とそれに伴う震災においては、日本に向けて世界各地からさまざまな救いの手が差し伸べられた。【対米89%、好感度もうなぎ昇り…対外国・震災対策評価をグラフ化してみる】でも紹介したアメリカ軍による「オペレーション・トモダチ」が著名だが、他にも【やっぱり台湾からの募金は半端無かった件について】の例にもあるように、多種多様なルートで寄付金が届けられている。今回紹介するのも寄付金の一つの集め方の事例で、良く考えられた賢い手法といえるものだ(I Believe in Advertising)

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↑ 建て看板形式の説明プレートと共に、中身が空の、寄付用カラー皿が流れてくる
↑ 建て看板形式の説明プレートと共に、中身が空の、寄付用カラー皿が流れてくる

これはオーストラリアの日本赤十字社が展開した、日本の東日本大地震・震災に向けた寄付金を募るキャンペーンの一環。西洋諸国でもオリエンタルでヘルシーな料理としてお寿司、特に回転寿司が注目を集めているのは周知の事実だが、その回転寿司屋で展開されたもの。

回転寿司には普通、様々な握りをはじめとした多種多様な料理がお皿に乗せられ、ベルトコンベアに乗って運ばれてくる。そのお皿の中に、何も入っていない空っぽのお皿が混じっている。良く見ると通常は透明のカバーの部分に、日の丸と共に「Japan Relief Fund(日本救済基金)」と書かれたシールが貼られ、その下にはカラフルなお皿が見受けられる。そしてお皿の中央部にも同じように「Japan Relief Fund」と、「2.50」「3.00」「3.50」「4.50」「5.50」「6.50」と、オーストラリアドルの金額が書かれたシールが貼ってある(金額とお皿の色は対応している、1オーストラリアドルは約85円)。

回転寿司のお客たちは通常の料理と共に、このカラフルなお皿を手にすることで、料理をいただく代わりに、書かれた金額分を日本赤十字社を通じて日本の東日本大地震・震災の復興のための寄付をすることになる。具体的には、他のお皿同様手に取ったお皿は清算の際にレジに運び、その際にカラーのお皿(=寄付のお皿)の金額はそのまま寄付に回されるという仕組み。


↑ 寄付用のカラー皿は色によって寄付額が異なる
↑ 寄付用のカラー皿は色によって寄付額が異なる

通常の寄付の方法だと少々気兼ねする人がいるかもしれないが、この方法なら回転寿司を手にし、食べる気軽さで寄付行為を行うことができる。しかもお店に足を運んだ人の多くは、寿司が日本の料理であることを知っており、その日本の現状をも多かれ少なかれ認識している。寄付のきっかけを与えられることで、「なるほど」とうなづき、一枚二枚とカラーのお皿を手に取る人も少なくない。

清算中しかもこの「寄付の証のカラー皿」は、通常のお皿と異なり、清算された分は回収された後、再びコンベアに戻されるのでは無く、他のお客が見えるような場所に次々と重ねられていく。お皿が積み重ねれられ、高さを増していくほど、多くの寄付が行われたことを象徴する次第。周囲の人もそれを見て「それなら私も」と寄付へのモチベーションが上がる。さらにお皿が積み上げられていく様子は、そのまま日本の復興をもイメージすることになる。

単に一様に寄付を求めるより、関連性の深い、連想が容易な場所で行うという場所の選択の上手さ。通常のアクションと同じようなやり方で気軽に、敷居の高さを感じさせずに寄付が出来る、切り口の巧妙さ。そして周囲の人の寄付の実態がひと目で分かり、寄付の量がそのまま結果をイメージさせる「効果の体現化」をシンプルな方法で果たした演出方法。あらゆる面で良く出来た手法といえよう。

そしてなにより、見ているだけでも嬉しく、そしてありがたく思えてくるのは言うまでもない。

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