ネットが使えないシニア層、もし使えるのなら何をしたい?

2011/06/16 07:04

シニアの旅行[電通(4324)]は2011年6月8日、60歳から74歳のシニア層を対象にしたデジタルギャップ上の心理傾向・行動習慣に関する概要を発表した。それによると調査母体のうちデジタル系ツールを使っていないシニア層においては、「もし自分がネットを使えたら、使ってみたいサービス」の最上位には「駅の窓口で並ばなくても、混雑時の電車の切符が購入できるサービス」がついた。他にも旅行代理店への手配のような、旅行周りの項目に高い支持が集まっている。他にもテレビ映像関連に関するニーズも高く、シニア層が現在楽しんでいる娯楽をより深く、より楽にできるサービスを望んでいることがうかがえる結果が出ている(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2011年2月11日から28日にかけて、調査員による訪問留置式によって東京都23区内在住の60歳-74歳までの生活者に対して行われたもので、有効回答数は600人。うち半数はデジタルシニア(普段インターネットを、メールのやりとりの時間をのぞき1日30分以上利用している人)、残りは非デジタルシニア(メールもメール以外も含め、一切インターネットを利用していない人)。男女比は1対1で、デジタル・非デジタルシニアそれぞれに置いて同比率。

【シニア層の伸び継続・年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる(2010年分反映版)】にもあるように、日本の社会全般では50代を過ぎたあたりからインターネットの利用率は急激に減少するが、それでも60代で7割、70代でも4割近くがインターネットを利用している。

年齢階層別インターネット普及率
年齢階層別インターネット普及率(個人)(再録)

逆にいえば60代では3割、70代では6割強がネット環境に触れていないことになる。これら「非デジタルシニア層」が、もし仮にインターネットを使える環境にあれば、どのようなサービスを使ってみたいか聞いた結果(のダイジェスト版)が次のグラフ。最上位には「駅の窓口で並ばなくても、混雑時の電車の切符が購入できるサービス」が34.3%の回答率でついている。およそ1/3が同意を示しているわけだ。

↑ ネット環境があったら利用してみたいサービス(非デジタル層、複数回答)
↑ ネット環境があったら利用してみたいサービス(非デジタル層、複数回答)

冒頭でも触れたが、トップの「駅の窓口で並ばなくても、混雑時の電車の切符が購入できるサービス」以外にも「旅行代理店に行かなくても旅行の手配ができるサービス」が3割以上の回答率を示している。シニア層の娯楽の一つである「旅行」に絡み、楽に準備が出来るツールとしてインターネットを使ってみたいとする意見が多いことが分かる。

「自分の娯楽をもっと気軽に」という観点では「映像視聴」もしかり。第二位の「昔のテレビ番組が見られるサービス」や「昔ファンだった歌手が歌っている昔の映像が見られるサービス」も高い値を占めているのが注目に値する。

簡単操作体力などの問題から「あまり外出しなくてもよい」「荷物の持ち運びで楽が出来る」という実務的・実用的なサービスの利用もさることながら、シニア層はインターネットに対しエンタメ系に強い期待を寄せている。旅行周りの仕組みはもっと簡単に、そしてもっと安全な手法・操作系を、関連企業・旅行代理店側は提供することが求められよう。また映像系エンタメ企業は著作権などのハードルをクリアした上で、やはり操作がしやすい形での「過去の映像資産」を閲覧できるサービスの提供を検討すべきといえる。

特に後者においては、それこそ図書館で本を探すように分かりやすく、そして時には司書に聞いて探してもらえるような、コンシェルジュ的な存在(バーチャル的なもので良い)も求められるに違いない。


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