【更新】その電気、何から作られてるの? …主要国の電源別発電電力量の構成をグラフ化してみる(「2010-2011」対応版)

2011/06/10 12:20

火力発電所先日の【各国エネルギー政策が見えてくる・世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる(「2010-2011」対応版)】でも解説したように昨今の情勢・要請を受け、【図表で語る エネルギーの基礎 2010-2011】を基に、関連する記事データの更新や各種状況の変化を盛り込んだ分析を行っている。今回は主要国の電源別発電電力量の構成をグラフ化して精査した記事の内容を最新のものに差し替えることにする。電気は色々な形に変換しやすいエネルギーとして重宝され、現代社会には欠かせない存在。それだけに、「自国内で原材料を算出できるか否か」「輸出でまかなえるものか否か」「工業構造や政治上との関連性、リスクのあるなし」など、多種多様な影響を受けやすいのも特徴である。逆に考えれば、電気の電源別発電電力量構成を見れば、個々の国の経済・政治体系がすけて見えてくるわけだ。

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今グラフは電気の発電様式を石炭・石油・天然ガス・原子力・水力・その他に区分し、それぞれの発電量(瞬間時の能力を示した「力」ではない)を総計電力量比で示したもの。以前掲載した【各国エネルギー政策が見えてくる・世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる(「2010-2011」対応版)】は一次エネルギーの比率だが、それと大きな違いは無いことが確認できる。

↑ 主要国の電源別発電電力量の構成(2008年)
↑ 主要国の電源別発電電力量の構成(2008年)

特徴を箇条書きにすると

・カナダ、ブラジルは水力発電が多数。自然をフルに活用できる環境を有効に活かしている
・イタリアには原子力が無い
・イギリス、イタリア、ロシアなど欧州地域は天然ガスに寄るところが大きい
・中国やインドなどの新興国では石炭傾注度が高い
・フランスは8割近くを原子力に頼っている

などが挙げられる。この傾向は去年掲載した2007年版とさほど変わらない。

各国のエネルギー事情は【各国エネルギー政策が見えてくる・世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる(「2010-2011」対応版)】でも触れた通り。「イタリアは1987年に脱原発政策が国民投票で決定してから、原発ゼロを貫いる(現在では方針転換を二度繰り返し、結局原発ゼロは継続しそう)」「フランスは独立独歩的な政策を現実のものとするため、他国に関与されにくい原発を促進している……が、【原発大国フランスの雑誌調査で「原発を廃止の方向に」意見77%に】にもあるように、大きな方針転換が行われる可能性が出てきた」「中国は電力の8割を石炭から得ているが、これは石炭が安価で経済性に優れているから。ただし環境面での負担も大きい」などが見て取れる。

ちなみに石油のほとんどを輸入に頼っている日本だが、電力発電用としての比率はさほど高くはない。むしろ主要国の中では一番バランスが取れている感はある(石油比率がやや高めなのは気になるが)。

当然のことながらコンセントを見ても「原材料は●×です」と書かれているわけではない。電源によって電気に違いが生じるわけでもない。それでもインフラがしっかりと安定的に整備されている中で日々を過ごせる「当然のように繰り返される日常」、そのインフラを絶えず支えている関係者に感謝をしつつ、電気が作られた「素」に想いを馳せるのも悪くはあるまい。

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