若年層大きく伸びる、保有数量は中堅層世帯が1.4台…パソコンの世帯主年齢階層別普及率(2011年分)

2011/06/03 06:45

先日から【テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(上)……テレビ・パソコン・ファックスなど(2011年分データ反映版)】など、【内閣府・消費動向調査】を基にした分析・グラフ生成記事のデータ更新を行っている。今回は新たにグラフを描き起こす形で、パソコンの世帯主年齢階層別普及率をグラフ化することにした。【午前からお昼過ぎまでパソコンタイム…男性シニアのパソコン・インターネット利用率はピーク時でも7%】【お年寄りのネット嫌い その理由は?】などと合わせ、今後のシニア層におけるパソコンライフを検証する上でも、役立つデータとなるはずだ。

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「消費動向調査」そのものの解説や「世帯」の区分、「普及率」の定義についてはまとめ記事【定期更新記事:主要耐久消費財・普及率(内閣府・消費動向調査)】で説明されている。そちらで確認をしてほしい。

また、直近データにおいてはタブレット機の存在が気になるところ。【タブレット機はパソコンか携帯か】でも考察しているように、「タブレット機に関して明確な区分が提起されない時点では、世間一般のイメージからパソコン扱いされるものと判断」しておく。

さてまずは普及率について。「テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(上)……テレビ・パソコン・ファックスなど(2011年分データ反映版)」で提示したパソコン普及率は「2人以上の世帯」についてであり、今件はそれに「単身世帯」も加えた「総世帯」のものである事に注意。

↑ 世帯主年齢階層別パソコン普及率(総世帯)(3月末時点)
↑ 世帯主年齢階層別パソコン普及率(総世帯)(3月末時点)

「一般世帯(二人以上の世帯)」と比べると10ポイント前後低い値であることが確認できる。逆算すれば容易に分かるのだが、「単身世帯」のパソコン普及率が低いことが、総世帯の普及率を押し下げている。参考までに2011年3月末の単身世帯におけるパソコン普及率は、

総平均……39.2%
29歳以下……79.4%
30-59歳……59.6%
60歳以上……28.2%

となっている。29歳未満は単身世帯の方が普及率が高いが、それ以降は二人以上世帯の方が高い。特にシニア層は約半分に留まっている。

また、経年で見ると、2009年-2010年にややイレギュラー的な動きがあるものの、総じてどの階層でも時間の経過と共に普及率が上昇している。特に30-59歳の中堅層の伸びが著しい。

中堅層の伸びは、普及率ではなく保有数量でも明らか。

↑ 世帯主年齢階層別パソコン保有数量(総世帯)(1世帯当たり)(3月末時点)
↑ 世帯主年齢階層別パソコン保有数量(総世帯)(1世帯当たり)(3月末時点)

特に2009年以降の伸びが著しい。ノートパソコン、ネットブック、そしてタブレット機まで含めた、機動力のあるパソコンの保有によるものと考えてよい。シニア層も増加の動きはあるものの、増加率は極めて緩やかなものに留まっている。

「お年寄りのネット嫌い その理由は?」にもあるが、シニア層がパソコン≒インターネットを苦手とする理由は、環境を整えるためのコスト高以外、むしろそれ以上に「必要性が感じられない」「使い方が分からない、教えてもらえる人がいない」など、啓蒙・情報伝達部分によるところが大きい。「どのようなものかよく分からないし、小難しいし、やったところで何か得するわけでもなさそうだし」というわけだ。逆にいえば適切な指南と環境の整備さえ行われれば、この層がインターネットに触れる、利用を始める可能性は高い。

↑ 自宅でインターネットを利用しない理由(複数回答)(インターネット未利用者、一部項目抜粋)(年齢階層別)
↑ 自宅でインターネットを利用しない理由(複数回答)(インターネット未利用者、一部項目抜粋)(年齢階層別)(「お年寄りのネット嫌い その理由は?」から再録)

今後ますます増加する高齢者に向けて、インターネット環境を有効に活用し、便利さを享受してもらうには、言葉通り「手取り足取り」学んでもらう場が求められる。例えば学校や塾のようなものを、公営で運営するのもありかもしれない。また利用ハードルを押し下げる工夫を凝らしたハードの展開(タブレット機が適切だと個人的には考える)も必要だろう。

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