2011年4月度外食産業売上はマイナス2.8%・震災による物理、心理的影響で遠のいた客足の戻りはまだ鈍い

2011/05/26 06:33

日本フードサービス協会は2011年5月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2011年4月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス2.8%となり、2か月連続のマイナスとなった。3月と比べれは東日本大地震の直接影響は鎮静化しているものの、節電や自粛ムードは継続しており、客足の鈍化を招いているように見える(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が204、店舗数は31421店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に増加している。

全業態すべてを合わせた4月度売り上げ状況は、前年同月比で97.2%と前年同月を2.8%下回り、先月から続いてマイナスを見せることになった。減退理由としては冒頭にもあるように、東日本大地震・震災によるもの。物理的な店舗被害は収拾されつつあるが、余震や震災被害の継続による消費者の不安感の高まり、広告や販促の自粛ムード、さらには節電に伴う点灯ネオンや街灯の消灯などで深夜帯の外出客が減少、消費そのものの動きの鈍さが挙げられる。

業態別では「比較的」堅調だったファストフードは客単価こそ維持できたものの、客数がマイナス3.2%と減少。これがそのまま売り上げ減につながった。興味深いのは話題の絶えない牛丼チェーン店が含まれている「和風」で、「売上94.7%」「客数92.6%」「客単価102.3%」となり、いつもとは逆のパターン「客単価は戻ったが客数が大きく削られて売上減」という状況に。プロモーションがうまくいかなかったのか、あるいは自粛ムードなどが災いした可能性はある。

一方、ファミリーレストラン部門は客数を大きく戻したもののプラスまでには至らず、これが売上を減らすことに。ガソリン不足を起因とする郊外店での不調は解消されつつあるが、完全回復までにはまだ遠い。パブ・居酒屋では計画停電、自粛ムードなどで大口の予約が相次ぎキャンセルとなったのが大きく影響している。タイミング的には年度明けで色々な季節イベントによる宴会が想定される時期なだけに、下げ幅もキツいものとなった。

全店データ
↑ 全店データ

地震の影響は
さまざまな方面から
外食産業を襲う。
直接被害は収束しつつあるが
自粛・節電の影響大。
東日本大地震の影響が多方面から降りかかった3月分と比べると、今回4月分はややおとなしめではあるものの、影響が色濃くにじみ出ていることは否めない。特に自粛ムードによる心理的消費性向の落ち込み、節電に伴う夜間の外出客の減少は少なくない。

電力問題についてはリリースでも「夏場に向けて、東日本の電力供給状況次第という不確定要素」と記述されている通り、業界でも大きな懸念問題として認識されている。ここしばらくは一部業態をのぞけば、外食産業もまた「震災不況」に苦しむことになりそうだ。

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