携帯電話とパソコンの所属世帯年収別利用率をグラフ化してみる(2010年分データ反映版)

2011/06/01 06:29

携帯電話がネットのメインアクセス端末に2011年5月18日、総務省は平成22年(2010年)調査の通信利用動向調査を発表している(【発表ページ】)。これは日本のインターネットや携帯電話などの各種情報通信における調査結果を反映したもので、毎年7月頃に別途発表される【情報通信白書】の基礎にもなる、同省の情報通信統計としては大変に重要なものである。現時点では概要、そして統計データのe-Statへの収録のみで、報告書の類は完成していない。今回はそのデータから「個人が所属する世帯の年収別、携帯電話やパソコンの利用率」をグラフ化してみることにする。

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今調査の調査方法・調査対象母集団に関しては先の【光回線さらに浸透・半数を超える-自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる(2010年分反映版)】にある通りなので、気になる場合はそちらを参照のこと。

年齢階層別の携帯電話やパソコンの利用率はすでに【個人の携帯電話やパソコン利用率をグラフ化してみる(2010年分反映版)】でお伝えした通り。

携帯電話・パソコンの利用率(年齢階層別・個人/2010年末)
携帯電話・パソコンの利用率(年齢階層別・個人/2010年末)(再録)

一方、昨今のパソコンや携帯電話は、ほぼイコール「インターネット端末」と見なしてよい。それと【自宅でネットを使わない、その理由】にもあるように、インターネットを自宅でしない・できない最大の理由が「パソコンを持っていない・価格が高い」であることを考えると、パソコンの利用においても金銭的な障壁であることが確認できる。

↑ 自宅でインターネットを利用しない理由(複数回答)(インターネットそのものの未利用者)
↑ 自宅でインターネットを利用しない理由(複数回答)(インターネットそのものの未利用者)(再録)

実際今調査でも、全般的に「自分が所属する世帯の年収が低いほど、パソコンも携帯電話も利用率が低い」という傾向が確認されており、金銭的な問題が利用ハードルとなっていることが分かる。

↑ 携帯電話及びパソコンの所属世帯年収別利用率(個人、2010年末)
↑ 携帯電話及びパソコンの所属世帯年収別利用率(個人、2010年末)

興味深いのはパソコン所有率と携帯電話所有率の差異。元資料にも「また、所属世帯年収別にみると、所得の低い世帯で、携帯電話とパソコンの利用率の差が大きい」とあるように、特に低所得者層において携帯電話はパソコンよりはるかに高い利用率が確認できる。言い換えれば、携帯電話の方がパソコンよりも多くの人(=低所得者層も含めた、より多くの層)にインターネットへの窓口を広め、提供する可能性を秘めていると見ることが出来る。

この構造は【「あと63億人も残っている」の真実味】【モバイルインターネットの広がりをかいつまんでみる……インドと中国】などでも触れているように、新興国におけるインターネットの浸透状況と似たところがある。これは決して良い、悪いという話では無く、むしろインターネットをより一層インフラ足らしめるためにどうすれば良いかを考える際の、大きなヒントになるに違いない。

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