携帯電話代がじわりと…電話料金と家計支出に占める割合をグラフ化してみる(2010年分反映版)

2011/05/30 12:00

携帯電話とお金総務省は2011年5月18日、平成22年(2010年)調査における通信利用動向調査を発表した(【発表ページ】)。日本におけるインターネットや携帯電話など、情報通信関連の各種調査結果を反映した調査結果で、毎年7月頃に発表される【情報通信白書】のベースにもなる、同省の情報通信統計としては非常に重要なものである。現時点では概要、及び統計データのe-Statへの収録のみで報告書の類は完成していないが、今回はそのデータをトリガーとし、総務省の家計調査(総世帯データ)などから「携帯電話の出費が家計にどのような負担・影響を与えているかについて、金額面からのデータ」をグラフ化してみることにする。

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今回はまだ最新版の「情報通信白書」が公開されていないので、独自に【総務省の家計調査(総世帯データ)】を元に、電話通信料と世帯消費支出(税金や社会保険料をのぞいた「世帯を維持していくために必要な支出」を指す)、そして電話通信料が世帯消費支出に占める割合の推移を抽出する。要は「一般家計で生活維持のために使うお金と、電話料金、そして電話料金が家計にどれくらいの負担となっているかの推移」というものである。

まずは電話通信料の推移だが、固定電話通信料は毎年減少している。これは利用そのものが減っていること、さらにIP電話の普及などで利用料金も安くなっているのが要因。「固定電話そのものが無い」という世帯も少なからず出てきている位だ。一方移動電話通信料は利用機会の増加、携帯電話そのものの普及などで漸増状態にある。しかし同時に集客のための各種割引プランの浸透によって、同じ利用スタイルなら支払い料金が減る事例も十分にありえる。

結果として、電話通信料は少しずつ上下を繰り返しながら、中期的には微増状態なのが分かる。2010年の場合は「割引プランの浸透」や不景気による電話の使用自粛が、普及率の増加分を上回ったようで、携帯電話の通信料ですら、ほんのわずかだが減少してしまっている。

↑ 電話通信料推移(総世帯、円)
↑ 電話通信料推移(総世帯、円)

他方、世帯消費支出は収入・可処分所得の漸減(【働けど働けど……収入と税金の変化をグラフ化してみる】)などの理由から微減を続けている。結果として世帯消費支出に占める電話通信料の比率は少しずつだが増加の傾向にあるのが分かる。もっとも今年の場合、電話通信料と世帯消費支出の下げ方がほぼ連動したため、奇しくも割合は2009年と同じく3.66%となった。

↑ 世帯消費支出と、世帯消費支出に占める電話通信料の割合推移(総世帯、円・%)
↑ 世帯消費支出と、世帯消費支出に占める電話通信料の割合推移(総世帯、円・%)

比率ではわずか0.3ポイント強の違いでしかないが(3.66-3.28)、2003年から2010年の間に、世帯消費支出に占める電話料金全体の割合は確実に増加している。【親が願う理想の「子供の携帯使用料金」は月3300円。それでは現実は……?】にもあるように、保護者が子供の携帯電話料金に関して厳しい目を向けているのも、今件のように具体的な数字が出てくれば十分以上に理解できる。

今後携帯電話、さらにはスマートフォンなども含めたモバイル端末の普及がさらに進めば、この値は増えこそすれ、減るような状況は考えにくい。パケット定額制の普及促進で無茶な使用料金の支払いは押しとどめられるが、その分定額の支払いは確定するため、逆に負担が増加する可能性もある。その心配を利用者にさせないよう、最近ではパケット定額制でも【ドコモの「パケ・ホーダイ ダブル2」】のように多段階方式の料金体系のものが増えている。

↑ FOMAでiモード通信のみをご利用の場合
↑ ドコモの「パケ・ホーダイ ダブル2」の料金体系・FOMAでiモード通信のみを利用の場合

携帯電話は今や日常生活に欠かせないインフラであり、それは非常時においてもまた変わるところは無い。そして一度使いはじめたら止めるのは難しい。せめて料金体系を工夫するなど、賢い使い方をして負担を軽減したいものだ。

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