ニュースチェック、防災用品整備、家族との打ち合わせ…震災後に変化した防災意識

2011/05/23 07:18

防災袋DIMSDRIVEは2011年5月18日、東日本大地震当日の行動・地震後の意識に関するアンケート結果を発表した。それによると調査母体においては、東日本大地震(震災)後、ニュースを取得する機会が増えた人は6割以上に達していることが分かった。一方で具体的に防災グッズの購入などを行う人は東北・関東地区では4割を超えるものの、それ以外の地域では2割にも満たないなど、地域差が確認できる。全般的に「その場で出来ること」「気軽に行えること」は全域で、「対人関係の強化」は東北で、「今後の震災への具体的な備え」は関東地区で大きな値を示している(【発表リリース】)。

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今調査は2011年4月7日から21日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は9905人。全国地域を対象としているが青森・岩手・宮城・福島
茨城在住者は除外してあるため、東北地区は秋田・山形のみ、関東地区は茨城が除外されている。男女比は55.9対44.2、年齢階層比は10代0.5%・20代7.1%・30代24.4%・40代32.9%・50代21.0%・60歳以上14.1%。

今般東日本大地震のような大きな災害が起きると、人間の心理傾向も大きな変化を生じるようになる。特に生物の生存本能との関係からか、保守的・防御的傾向を強めることは【震災の不安が人々を保守的に】でもお伝えした通り。

今件調査結果でも、より素早く、より正しい判断ができるよう、東日本大地震後に「ニュースの見聞きが増えた」とする人は6-7割に達するという結果が出ている。

↑ 防災意識の変化・全体
↑ 防災意識の変化・全体

「自宅で過ごす時間が増えた」は直接防災と結びつかない感はあるが、要は不用意な外出で家族と連絡が取れなくなったり、自分の事前準備では対応できない場に追いやられるリスクを減らそうということだろう。それと合わせ、手元の事前準備として「防災グッズ」「保存水・非常食」の事前準備において、東北・関東地区では高い値を示しており、それ以外の地域と比べると「身近に起き得る災害への備え」の行動に心を動かされた人が多いのが分かる。

興味深いのは「家具の転倒・落下防止対策」。東北よりも関東地区での行動率が高い。「防災グッズ」「保存水・非常食」は地震以外の災害にも対応しうるが、「家具の転倒・落下防止対策」は直接地震のみへの対策となる。そのような措置が必要となる地震の可能性について、関東地区の人が大いに懸念を持っていることが予想される。

意識の変化は家族との同居をしている人、一人暮らしを問わずに現れている。それぞれにおいて、対人関係にスポットライトをあてて聞いた結果が次のグラフ。

↑ 防災意識の変化・家族同居者限定
↑ 防災意識の変化・家族同居者限定

↑ 防災意識の変化・一人暮らし限定(東北は母数少数のため参考値)
↑ 防災意識の変化・一人暮らし限定(東北は母数少数のため参考値)

家族同居・一人暮らしに関わらず、身内も含めた他人とのコミュニケーションの増加傾向が確認できる。そして全般においては東北地方がもっとも高く、関東地区がそれに続き、それ以外の地域では低めなことが分かる。さらには冒頭でも触れたが「今後の、近々地震が起きるかもしれないという想定のもとでの具体的なやりとり」項目では、東北よりもむしろ関東地区の方が高い値をしている動きが見て取れる。それぞれの場における状況を如実に反映した動きといえる。



防災面での備えの必要性を切実に感じているのは、距離的にも被災地に近く、一部では被災している東北・関東地区。さらに今後のリスクの高さを覚える関東地区では、すぐにでも対応できるよう、具体的な行動を移している人が多い。ある意味当然の流れではあるが、同時に「自分自身へのリスクを実感してはじめて動きだす人が多い」という、平時における防災啓蒙活動の限界を感じさせる結果ともいえよう。


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