平日7時間強、休日8時間、減少傾向に歯止めか…変化する睡眠時間(2016年)(最新)

2016/03/04 10:45

日々の生活において食事と共に欠かせない生理的欲求行動の一つが睡眠。特異な例をのぞけば、人は毎日一定時間の睡眠を必要とし、その確保ができなければ心身共に病む状態となる事は否めない。仕事や勉強で徹夜をして、体が健康になる、精神的に充実するとの話は聞いたことが無い(一時的にテンションがハイになることはあるかもしれないが)。今回はNHK放送文化研究所が2016年2月17日に発表した2015年国民生活時間調査の報告書をもとに、睡眠時間の実情と、過去からの推移を確認していくことにする(【発表リリース:2015年 国民生活時間調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを観る人、高齢者は相変わらず高視聴率だが…(2016年)(最新)】で記載済みなのでそちらを確認のこと。また今件における睡眠時間は30分以上連続した睡眠の時間を指す。うつらうつらとしたぼんやりとした時間、10分ぐらいの短時間な仮眠は該当しない。逆に30分以上の連続したものであれば、夜に床に就くことによる就寝以外の仮眠や昼寝なども睡眠時間としてカウントされる。

直近計測年における平均睡眠時間を見ると、平日で7時間15分、日曜では8時間03分。50分ほどの差異が確認できる。

↑ 平均睡眠時間(2015年)(時間:分)
↑ 平均睡眠時間(2015年)(時間:分)

【テレビを観るのは朝昼夕食時、夜はやっぱり多めです】で朝食時、さらには起床時間が日曜は平日と比べて遅い実情について言及したが、今件と重ねて考えると「日曜は睡眠時間をかさ上げする(平日の補完をする)ために遅く起きる」ライフスタイルが見えてくる。

男女別・世代別の動向を確認すると、男女とも30-40代の睡眠時間が短めなのが分かる。

↑ 平均睡眠時間(男性、2015年)(時間:分)
↑ 平均睡眠時間(男性、2015年)(時間:分)

↑ 平均睡眠時間(女性、2015年)(時間:分)
↑ 平均睡眠時間(女性、2015年)(時間:分)

これは平日だけでなく土曜・日曜でも同様で、一番短いのは平日・女性50代の6時間31分。30代以降の女性の睡眠時間が押し並べて低いのは、家事、特に朝食(とお弁当)の準備のためであろうことは容易に想像できる。また、歳を経るほど睡眠時間は伸びており、早寝をしているのが分かる。また平日で60歳以降急激に増加するのは、定年退職によるところも大きい。出勤のための早起きの義務が無くなれば、少しぐらいの寝坊をしても、とがめられることは無い。

さらに平日と土日との差異を見ると、就業世代は男女とも長めで1時間前後。特に日曜は長い睡眠時間となっている。平日のタイトなスケジュールで不足気味な睡眠時間を、休日で補う努力が見て取れる。

調査年別に見ると、多くの職種で睡眠時間が減少する傾向があった。しかし直近の2015年ではその動きが多くの属性で止まっている。

↑ 平日・調査年別・職種別睡眠時間推移
↑ 平日・調査年別・職種別睡眠時間推移

↑ 土曜・調査年別・職種別睡眠時間推移
↑ 土曜・調査年別・職種別睡眠時間推移

↑ 日曜・調査年別・職種別睡眠時間推移
↑ 日曜・調査年別・職種別睡眠時間推移

有職者だけでなく主婦、そして無職でも睡眠時間は減退中で、この1995年から2010年にかけて10-20分程度の縮小が把握できる。それだけ日常生活が忙しくなり、睡眠時間を削らざるを得ない、あるいは削ってでもやりたいことが増えている証だろう。他方、直近となる2015年ではそれら減退の動きのほとんどが止まり、睡眠時間の減少に歯止めがかかったことがうかがえる。無理をせずに睡眠時間の確保への動きは、好意的に見るべきではある。



人の睡眠リズムや適正睡眠時間はまちまちで、「平均時間が●時間だから、自分もそれだけ寝ないと不健康になる」といった話には根拠が無い。また、【眠りの度合を耳あてでチェック・小型睡眠計を大阪バイオサイエンス研が開発】でも少し触れているが、レム睡眠・ノンレム睡眠のリズムや、眠りの質の問題もあり、単に長く寝ていれば良いものでも無い。そもそも今記事では回答者の自己認識における睡眠時間の統計であり、その睡眠の質までは問われていないし、人によって睡眠時間が同じでも心身に与える影響も異なるのが常である(毎日5時間睡眠で十分な人もいれば、9時間寝ても物足りなさを覚える人もいる)。

自分の体調・特質にあった適正睡眠時間を見出し、その時間を(可能なら就寝・起床時間を一定にすることで)維持するよう心掛けたい。今件はあくまでも現状認識と、目安の一つとして心得てほしい。


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