通勤時間の平均は1時間21分、大都市圏勤めほど長い傾向(最新)

2021/06/09 04:20

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2021-0528多くの人は成人に達すると自らの糧を得るために就業し、自宅から離れた職場へ通う日々を過ごす。これを通勤と呼ぶが、自営業者でもない限り、通勤にはそれなりの時間が必要となる。今回はNHK放送文化研究所か2021年5月14日に発表した2020年国民生活時間調査の報告書を基に、就業者の通勤時間に関する項目にスポットライトを当て、その実情と過去からの推移を確認していくことにする(【発表リリース:「2020年 国民生活時間調査」結果概要】)。

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昔も今もあまり変わらない通勤時間、都市部ほど長い傾向


今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを見る人、しかし高齢者は相変わらずほとんどの人が見ている(最新)】で記載済みなのでそちらを確認のこと。また、今記事における時間表記は「時間:分」とする。例えば3時間45分なら「3:45」となる。

今調査では就業者の就業形態について複数の区分が行われているが、今回は通勤時間は「販売職・サービス職」「技能職・作業職」「専門職・自由業・その他」、具体的出社・帰宅時間に関しては「販売職・サービス職」に限定して精査を行う。

通勤時間の長さは【1日の平均通勤時間はどれくらい? 理想は34分、現実は……】などにもあるように、短い方がありがたい。今調査結果では、直近2020年において平均1時間21分(通勤行為者平均時間)との結果が出た。これは片道ではなく往復の時間。概算では片道で40分ほどとなる。主な就業形態別の実情は次の通り。

↑ 通勤時間(平日、行為者限定、主要職種別・調査年別、時間:分)
↑ 通勤時間(平日、行為者限定、主要職種別・調査年別、時間:分)

通勤時間が片道40分ほどの時間とは短いと感じる人もいるかもしれない。今結果は自宅から近場で働いている人も多分に含まれているのが、短さを覚える原因と考えられる。

経年別に見ると通勤時間にほとんど変化はない。昔も今も、往復一時間以上を通勤にかけているライフスタイルは変わらない。就業形態による通勤時間の違いもほとんどないようだ。

これを多様な属性別で見ると、回答者の居住地域規模別の場合は大都市圏の方が通勤時間は長くなる傾向が確認できる。

↑ 通勤時間(平日、行為者限定、属性別、時間:分)(2020年)
↑ 通勤時間(平日、行為者限定、属性別、時間:分)(2020年)

東京圏や大阪圏のような大都市圏では1時間半以上が通勤に費やされていることになる。またそれ以外の地域でもおおよそだが人口規模が大きくなるに連れて通勤時間は長くなる。やはり東京圏や大阪圏では職場付近に住んでいるのではなく、周辺近郊に住み出勤するパターンが多いことや、圏内での移動時間が長くなるため、通勤時間も余計にかかってしまうようだ。

通勤時間は変わらない、それでは通勤の時刻は?


通勤のための時間の長さは昔も今もほとんど変わりがない。それでは通勤の時刻、つまりタイミングも同じだろうか。勤め人を対象に、15分区切りで出社する人・帰宅する人が多数と考えられる時間帯における、通勤行為者率の動向を調査年別に示したのが次のグラフ。出勤時間はダブりやすいが、退勤時間は業態や自宅と勤め先の距離など多様な条件で変わりやすく分散しがちなため、両グラフの縦軸の区分も異なるものとなっている。なお今件では「販売職・サービス職」に限定して検証を行う。

↑ 通勤行為者率(平日、販売職・サービス職、調査年別、出社時間帯)
↑ 通勤行為者率(平日、販売職・サービス職、調査年別、出社時間帯)

↑ 通勤行為者率(平日、販売職・サービス職、調査年別、帰宅時間帯)
↑ 通勤行為者率(平日、販売職・サービス職、調査年別、帰宅時間帯)

まず出社時間帯だが、ピーク時間が8時から8時半に変わりはないものの、少しずつピーク前からピーク時の行為者率が増え、ピーク以降の時間が減っている。出勤時間の分散化とともに、早朝出勤をする人が増えているようすが確認できる。また2020年は大幅にピーク時間の行為者率が減り全体の行為者率も減っていることが分かるが、これは新型コロナウイルス流行による在宅勤務者増加の結果、出社する人自体が減った結果だと思われる。それでもなお出社する人はさらに早朝出勤化する傾向が見えているのも興味深い。

他方帰宅時間帯ではピーク時間が少しずつ前倒しになる傾向があり、退社する時間が早まっている傾向が確認できる。つまりは残業が減っているのではないかと推測できる動きではある。また新型コロナウイルス流行による在宅勤務者増加の影響を受けた2020年ではピーク以降の通勤行為者率が激減していることが分かる。出社している人も早めに退社するよう対応を受けているのだろう。



例えば40年間会社に勤務するとし、月20日出勤すると仮定した場合、20×12(か月)×40(年)=9600回出勤を行うことになる。全体の平均値となる1時間21分をそのままかけると、77万7600分、つまり540日に相当する。そのまま何もせずに呆けていたり、運よく座ることができれば仮眠を取るのも一興であるし、心身の安寧を得るリラックスタイムとして有効な時間の使い方でもある。一方で【7つのクリエイティブな通勤時間の過ごし方】にもあるような、有益な利用方法を模索し、実践することも一つの手に違いない。


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