テレビ見る時「ながら」と「専念」どちらが多いか(最新)

2021/06/08 05:21

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2021-0527テレビは便利で利用が容易なメディアであることから、新聞や雑誌と異なり他の行動をしながら視聴されることも少なくない。食事や読書、新聞の閲読、スマートフォンの操作、さらには勉強をしながらテレビを見た経験は誰にもあるはずだ。今回はNHK放送文化研究所か2021年5月21日に発表した2020年国民生活時間調査の報告書を基に、平日におけるテレビ視聴動向に関して、「専念した上での視聴」と「他の行動をしながらのながら視聴」の二つの区分から確認していくことにする(【発表リリース:「2020年 国民生活時間調査」結果概要】)。

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今調査の調査要項は先行記事【大きく減ったテレビを見る人、しかし高齢者は相変わらずほとんどの人が見ている(最新)】で記載済みなのでそちらを確認のこと。また「行為者」とは指定された行動を実際にした人のこと、「行為者率」は指定された時間に該当行動を15分以上した人が、属性対象人数に対しどれほどいたのか、その割合を意味する。

時間区分の表記方法は、今件記事では表記されている時間「まで」を意味する。例えば30分毎区分で「19時30分」とあれば、「19時から19時30分まで」となる。

テレビの視聴スタイルは冒頭でも触れている通り、大きく「専念…テレビ視聴だけをしている」「ながら…他の事柄をしながら観ている」の2タイプに分けられる。今調査でもこの2通りの視聴スタイル別にテレビ視聴について尋ねているが、全体平均(テレビ非行為者も含めた)としてはそれぞれの平均視聴時間は次の通りとなる。

↑ テレビの平均視聴時間(全体、スタイル別・曜日別、時間:分)(2020年)
↑ テレビの平均視聴時間(全体、スタイル別・曜日別、時間:分)(2020年)

全年齢階層を対象としていることもあり、専念の方が多いが、それでも全テレビ視聴時間のうち平日では4割強、休日では約1/3が「ながら視聴」との計算になる。

時間帯によって「ながら」「専念」の視聴傾向に違いはあるのだろうか。すでに別記事で「食事の時ほどテレビを見ている人が多くなる」との傾向が示されている。食事をしながらテレビを見るとなれば、当然「ながら」視聴が増えるはず。まずは平日の夕飯時以降をクローズアップしたのが次のグラフ。

↑ 夜間のテレビの「ながら」視聴・「専念」視聴の平均行為者率(平日、全体)(2020年)
↑ 夜間のテレビの「ながら」視聴・「専念」視聴の平均行為者率(平日、全体)(2020年)

19時までは「ながら」視聴の方が多い。この時間帯は食事を取りながらテレビを見ているものと考えられる。そして19時30分以降になると「専念」視聴が増え、「ながら」視聴を大きく上回っているのが分かる。遅く食事をとったり、パソコンやスマートフォンの操作など他の行動をしながら見る人もいるだろうが、多くはテレビ視聴に専念しているようすが想像できる。

一日単位で「ながら」「専念」の行為者率推移を確認すると、さらに多くのことが見えてくる。

↑ テレビの視聴平均行為者率(全体、平日、スタイル別)(2020年)
↑ テレビの視聴平均行為者率(全体、平日、スタイル別)(2020年)

↑ テレビの視聴平均行為者率(全体、日曜、スタイル別)(2020年)
↑ テレビの視聴平均行為者率(全体、日曜、スタイル別)(2020年)

まず「専念」視聴は朝方に増えた後は、昼間においてはほぼ横ばいで、むしろ昼食時は減る動きすら見られる。そして夕食時の「ながら」視聴のピークの後に急激に増加し、夜のテレビ視聴が「夕食時にながら視聴」「夕食を食べ終えて専念視聴」との順で見られているようすが確認できる。

一方「ながら」視聴ははっきりと朝昼夕食の時に大きくせり上がっており、「食事をしながらテレビを見る」とのライフスタイルが定着している実態が分かる。また、平日は昼食時の行為者率が朝食時や夕食時と比べると減っているが、日曜は朝食時と昼食時の値はさほど変わらずとなっており、昼食時の「ながら」視聴は会社勤め・学生には不可能なようすをうかがわせる(実態をイメージすれば容易に理解はできる。就業中や就学中にテレビを見ながら食事をする状況はあまり考えられない)。

さらに細かい部分だが、例えば「ながら」視聴の朝食時のピークは7時-7時30分、日曜は8時で、日曜の方が遅い。食事との連動性を考えれば、日曜は遅めに起きて睡眠不足を補い、その分朝食時間も遅くなる生活様式が推測できる。



今調査結果では「ながら」「専念」の区分のみで、「主に何との」ながらなのか、また「ながら」の場合テレビへの専念度はどれくらいなのかまでは分からない。しかしそれでも「ながら」「専念」別の行為者率推移のデータは極めて貴重であることに違いはない。今後各種テレビに関する考察において、役立つデータとなるだろう。

ちなみに全体ではなく行為者、つまりテレビを見ている人に限った上での「ながら」「専念」の1日あたりの視聴時間は次の通りとなる。

↑ テレビの平均視聴時間(行為者限定、スタイル別・曜日別、時間:分)(2020年)
↑ テレビの平均視聴時間(行為者限定、スタイル別・曜日別、時間:分)(2020年)

平日は合わせて4時間47分、日曜は5時42分テレビを見ており、それぞれ43.6%・40.6%がながら視聴となる。テレビ行為者に限れば、「ながら視聴」の時間的割合はやや高めとなるようだ。


■関連記事:
【テレビを「つけている時間」と「観ている時間」の違い】
【「テレビをつけている時間」と「視聴時間」、「視聴率」を考え直してみる】
【テレビの「ながら視聴」が多いのは男性? 女性?!(2011年社会生活基本調査)】

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