タバコ値上げの動きが大きく反映…コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2011年5月更新)

2011/05/06 12:00

コンビニ以前【「タスポ効果」の反動が…コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2010年5月更新)】でコンビニ(コンビニエンスストア)の売り上げ動向をチェックしたが、ちょうど一年が経過したこともあり、今回はそのデータを更新する。昨年10月のたばこ増税・値上げに伴う大きな動きが確認されている中、コンビニの売り上げにどのような変化が生じたか。「たばこ」が属する「非食品」項目に注意しながら、商品構成別売り上げ推移をグラフ化してみることにしよう。

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使うデータは【経済産業省の商業動態統計調査】のもの。ここから【統計表一覧】を選び、コンビニ販売額について2011年2月までは時系列(確報)データを、2011年3月は速報のデータを抽出し、それを利用することにする。なおコンビニのデータについては先日一部修正(間違いの訂正)が行われたが、今件グラフではそれを反映したものとなっている。

まずは年次データ。合計値は既存店のみ、各項目は全体(既存店に新店舗含む)を対象とし、データが公開されている1999年以降のものをグラフ化する。

↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(1999年-/前年比、全店=既存店+新店舗
↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(1999年-/前年比、全店=既存店+新店舗)

2008年は「タスポ効果」で大きく売り上げを伸ばしたコンビニ業界。2009年においても前半期ではその効果が継続しており、「非食品」はプラスだったことが分かる。しかし他にプラスを維持できたのは「サービス」のみで、「日配食品など」「加工食品」はマイナス、そして「合計」はギリギリでプラスのところまで落ちている。

2010年に入るとタスポ効果も終息。10月の値上げ直前による駆け込み需要も値上げ後の反動で吸収され、年ベースでは2009年よりもさらに「非食品」の伸び率は低下。「加工食品」「日配食品」の健闘のおかげでどうにか「合計」も伸び率の上ではプラスを維持出来たが、動きとしてはさえない。

また、次のグラフにあるように、既存店のみの売上(前年も存在した店舗の売り上げのみを計上し、新規店舗分は付加しない)は、1999年以降は「1999年」と「タスポ効果が明らかな2008年」以外はすべてマイナスとなっている。コンビニでは「新展開の店舗の売上の積み増しで全体額のアップを支えている」感がある。

↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(1999年-/前年比、既存店のみ)
↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(1999年-/前年比、既存店のみ)

続いて月次データを。今件ではリーマン・ショック云々はさほど関係がないので、取り扱い範囲を2007年1月以降にする。……タスポ効果とその反動、そしてタバコの値上げ絡みの動きがより分かりやすいよう、2008年以降に限ったグラフも併記しておこう。

↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(2007年-/前年同月比、既存店)
↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(2007年-/前年同月比、全店)

↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(2008年-/前年同月比、既存店)
↑ コンビニエンスストア商品構成別売上推移(2008年-/前年同月比、全店)

「タスポ効果」(タスポ導入により、コンビニでたばこを買う人が急増した)によりもたらされた2008年5月以降の「非食品」の急激な伸びがひとめで分かる。合計売上も大きく伸びており、他の分野でも一部プラスを見せていることから、相乗効果も合わせてコンビニの業績に大きく貢献している。一方で2009年後半以降は反動で、非食品がマイナスに転じ、他の項目もそれにつられる形でマイナスに転じたり、マイナス幅を大きくしているのが確認できる。

また、「タスポ効果」以前に「非食品」の大きな上下が起きているが、これはグラフ中に記したように、2007年6月は1年前のたばこ値上げ直前の駆け込み需要の反動、2007年7月はたばこ値上げ後の買い控えの反動によるもの。そして2010年10月前後の大きな変動は、たばこ値上げによる直接の駆け込み需要・その反動によるものだ。



グラフの形で売上推移を見ると、昨今の「タスポ効果」「値上げ前後の動き」だけでなく、コンビニの売上が「たばこ」(や【「タスポ効果」が一目瞭然・コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる】で記述した「ハイウェイカード」)に代表される、「世の中の1システムの変更」で左右されることが多いことが分かる。とりわけここ数年においては、「たばこ」に影響を受けている。

昨今では【JT、5月9日までにたばこの出荷種類を25銘柄に拡大】などで解説しているように、東日本大地震による影響でたばこの生産数・出荷銘柄が減少している。これが2011年のコンビニの売上にどのような影響を及ぼすことになるのか、気になるところではある。

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