卒業した学校の校歌、まだ歌えます?

2011/04/27 19:30

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校歌ライフネット生命保険は2011年4月25日、卒業に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、卒業した小学校の校歌を今でも歌える人は6割に達していることが分かった。中学校・高校の校歌は5割程度に留まっている。男女別では女性の方が、年齢階層別では若年層の方が歌える率は高いが、30・40代よりは50代の方が高い値が出ている(【発表リリース】)。


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今調査は2011年3月5日から9日にかけて携帯電話を使ったインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1008サンプル。男女比は1対1、世代階層比は高校生168人・大学生168人・20代(大学生除く)168人・30代168人・40代168人・50代168人。

学校の行事では事あるたびに口ずさむことになる校歌。一方、学校を卒業してしまうと、歌う機会は滅多になく(精々同窓会で、くらいか)、よほど有名な学校のもので無い限り、忘れてしまう人も多いはず。しかし今件調査母体では、小中高いずれの校歌も歌えない人は1/4程度にとどまり、3/4強の人はいずれか、あるいは複数の校歌を歌えるとする結果が出た。

↑ 今でも校歌が歌えるか
↑ 今でも校歌が歌えるか

興味深いのは男女とも、中高の校歌より小学校の校歌の方が覚えている人が多い事。経過時間という点では小学校の方が時間は長く、忘れられている可能性は高いはずなのだが、歌わされる場面の多少、校歌そのものの難しさなどから、小学校の校歌の方が記憶に残りやすいようだ。

また、男女別では男性よりも女性の方が、校歌を覚えている率が高い。女性の方が学校の授業や行事でまじめに校歌を歌っていたから、あるいはこの世代においては男性よりも女性の方が成長が早く、その点が「校歌の記憶」という点でもプラスに働いたのかもしれない。

これを世代別に見ると、単に時間経過だけでは説明できない動きが確認できる。

↑ 今でも校歌が歌えるか(年齢階層別)
↑ 今でも校歌が歌えるか(年齢階層別)

10代には現役の高校生も多分に含まれており、また卒業生にしても卒業してから数年しか経過しておらず、3/4近い人が「歌える」と回答してもおかしくない。しかし20代以降になると覚えている割合は「小学>中学>高校」の順になり、回答率も大きく減少する。それでも小学校の校歌の暗記率が40代まで6割前後を維持しているのは、やはり上記にもあるように「歌う回数が多かった」「校歌が歌いやすかった」そして「頭が柔軟性に富んでいた時に繰り返し歌わされた」からだろう。

少々不思議なのは50代の動向。10代から40代までは「歳を経るにつれて減少する」というパターンを継承しているのに、50代では反発し、特に高校校歌では20代を超えた47.6%の人が「歌える」と回答している。何か歴史的に校歌を覚えておかねばならない社会現象や事件があったようには思えないが、奇妙な話ではある。


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