2011年3月度外食産業売上はマイナス10.3%・東日本大地震・震災による影響甚大

2011/04/26 12:00

日本フードサービス協会は2011年4月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2011年3月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス10.3%となり、9か月ぶりのマイナスとなった。東日本大地震に伴う直接・物理的な店舗への被害だけでなく、素材の遅配・停滞や計画停電、さらには外国人従業員の国外退避・帰国などさまざまなマイナスの影響が東日本を中心に発生し、客数が大きく減退、その上自粛ムードによる一部業態への大きな影響を起因としている(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が200、店舗数は30860店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に増加している。

全業態すべてを合わせた3月度売り上げ状況は、前年同月比で89.7%と前年同月を10.3%下回り、先月から転じてマイナスを見せることになった。この下げ幅の大きさは、データ計測期間内では過去最大のもので、デフレによる客単価減退で前年同月比94.2%となった2009年11月をはるかに超えるものとなる。

減退理由としては冒頭にもあるように、東日本大地震・震災によるもの。物理的な店舗被害はもちろんのことだが、交通網の混乱・生産拠点の被害に伴う食材配送の停滞・遅延、計画停電による店舗の一時的な休業、さらには外国人従業員の国外退去・退避、節電による店舗の宣伝効果の減退、自粛ムードによる外食忌避(とりわけ居酒屋、パブなど娯楽色の強い業種)など、多様なマイナス要因が数字を大きく引き下げた。

業態別では「比較的」堅調だったファストフードは客単価こそ維持できたものの、客数がマイナス8.3%と大幅に減少。これがそのまま売り上げ減につながった。興味深いのは話題の絶えない牛丼チェーン店が含まれている「和風」で、「売上102.3%」「客数108.0%」「客単価94.7%」となり、今月も「商品単価を大きく下げて集客、売上アップ」の狙いが的中し続けている結果に。新商品の展開が功を奏したのと共に、牛丼店の利用そのものが日常生活に溶け込み、自粛ムードの中でもその対象から外れた感はある。

一方、ファミリーレストラン部門は客数が大きく減り、これが売上を減らすことに。ガソリン不足に伴う郊外店での不調が要因。さらにパブ・居酒屋では計画停電、自粛ムードなどで大口の予約が相次ぎキャンセルとなったのが大きく影響している。タイミング的には年度末で色々な季節イベントによる宴会が想定される時期なだけに、下げ幅もキツいものとなった。

全店データ
↑ 全店データ

地震の影響は
さまざまな方面から
外食産業を襲う。
とりわけ自粛ムードに伴う
パブ・居酒屋が大影響。
今月は日取りや天候、昨今継続しているデフレ感に伴う客単価の減少といった、各種変動要素をすべて吹き飛ばす形で、東日本大地震の影響が多方面から降りかかり、先月分までとは状況が一転しているのが分かる。

店舗の物理的ダメージは今後漸次回復していくだろうが、自粛ムードで遠のいた客足はなかなか元に戻ってこない(特にパブ、居酒屋、ディナーレストランは前年同月比で2割前後の客数減少と、目も当てられぬ状態)。節電による公知効果の減少、食材調達の困難さ、労働力の問題はすぐに解決するようには思えない。ここしばらくは一部業態をのぞけば、外食産業もまた「震災不況」に苦しむことになりそうだ。

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