東日本大地震後、今後の地震災害への備えは「非常持出品用意」が約半数。家族との事前打ち合わせも多数に及ぶ

2011/04/30 07:17

非常用袋サーベイリサーチセンターは2011年4月13日、東日本大地震に関連した心理・行動に関する調査結果を発表した。それによると調査母体において、本震後に「今後の」地震災害を想定して、非常持出品を用意すると考えている人は半数近くに達していることが分かった。また、家族との連絡方法や、離れ離れになった時の待ち合わせ場所を決める人も多数に及んでいる。男女別では女性の方が、地域別では地震の影響が大きかった関東地域の方が、対策実行率が高い傾向が確認できる(発表リリース)。

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今調査は2011年3月25日から3月31日にかけてインターネット経由で北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県に在住する20歳以上の男女に対しインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2000人。男女比、年齢階層比(20代・30代・40代・50代・60歳以上)、該当都道府県比で均等割り当て。

今般東日本大地震をきっかけに、地震災害への心構えを改めた、さらに強化した人は少なくない。実体験、またはそれに近い疑似体験(による後悔)は、大きな学習効果をもたらすからだ。今後の地震災害を想定して、どのような対策を取るかについて聞いた結果のうち、「全体」で3割以上の回答が確認出来たもの、そして加えて実体験レポートに目を通した限りでは「役に立った」とする声が多い「風呂への水の備え」を追加したものが次のグラフ。

↑ 今後の地震災害を想定してとる対策(全体で3割以上の回答のみ+α)
↑ 今後の地震災害を想定してとる対策(全体で3割以上の回答のみ+α)

もっとも多いのは「非常持出品の用意」。半数近くに及んでいる。ただし逆に考えれば、半数以上の人がこれまで非常持出品を用意していなかったことになる。【地震の備え何も無し・4割は「備え方が分からない」】【東日本大地震前に食料などの備蓄をしていた人は3割足らず】などにもあるが、問題意識の根本的な面での薄さが気になる。

また、「家族との連絡方法の決定」「家族が離れ離れになった時の落ち合い場所を決める」など、家族の構成員間の意思疎通方法を決める選択肢も、高い値を示している。これは東日本大地震において地震そのものよりもその後の津波で、多くの人が散り散りになり、連絡手段が寸断され、お互いの連絡が取れなくなったことが伝えられていることを起因としている。

男女別で見ると、今回取り上げた項目ではすべて女性の方が、対策意識が高い。【震災後の不安要素、最上位は「福島原発」】などに挙げられるように、他の調査項目、調査機関による調査同様、災害では女性の方が過敏に反応する傾向を反映したものといえる。

これを都道府県別に見ると、全般的には東日本大地震の被災地に近い関東地域での値の高さが目に留まる。

↑ 今後の地震災害を想定してとる対策(全体で3割以上の回答のみ+α)(都道府県別)
↑ 今後の地震災害を想定してとる対策(全体で3割以上の回答のみ+α)(都道府県別)

家族との連絡周りは大きな違いは無いものの、家具の固定や風呂への水入れなど、具体的な行動面では特に地域差が見て取れる。東日本大地震における自分の足元との距離感、リアリティの度合いが、そのまま反映されたと考えられる。



やや余談になるが、年齢階層別に見た場合を挙げておく。多くの項目で世代間の回答率の違いに傾向を見出すことは出来なかったものの、「風呂にいつも水を入れる」の項目では「歳と共に対策実行率が高まる」動きが確認できた。

↑ 今後の地震災害を想定してとる対策(全体で3割以上の回答のみ+α)(年齢階層別)
↑ 今後の地震災害を想定してとる対策(全体で3割以上の回答のみ+α)(年齢階層別)

高齢者ほどモノを溜める傾向が強いのは、今調査の別項目でもいくつか見出すことができる。

↑ 住宅内のエネルギーに対して意識が変化したこと(意識変化者限定)(「溜める」系項目限定)
↑ 住宅内のエネルギーに対して意識が変化したこと(意識変化者限定)(「溜める」系項目限定)(再録)

やはり歳を経た人の方が、これまでの人生経験から、何事にも「溜めて(貯めて)備えておく」意識が高いようだ。話は多少飛躍するかもしれないものの、日本人の貯蓄性向の高さもまた、これに通じるところがあるのかもしれない。

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