Facebookの利用者は約1割、震災後でもあまり変わらず

2011/04/25 12:10

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Facebookサーベイリサーチセンターは2011年4月13日、東日本大地震に関連した心理・行動に関する調査結果を発表した。それによると調査母体において、ソーシャルメディアのFacebook(フェースブック)を本震前から使っていた人は約1割であることが分かった。震災後に使い始めた人は0.8%という結果も出ている。若年層ほど利用率は高く、震災後に使い始めた人は関東圏に多いように見受けられる(発表リリース)。


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今調査は2011年3月25日から3月31日にかけてインターネット経由で北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県に在住する20歳以上の男女に対しインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2000人。男女比、年齢階層比(20代・30代・40代・50代・60歳以上)、該当都道府県比で均等割り当て。

今般東日本大地震において、ツイッターと共に注目を集めたのが、mixiやFacebookなどのSNS系ソーシャルメディア。共通認識・属性を持つ人たちが集まりやすく、またそのような「場」を探しやすい所から、特に地域の情報を取得する際に縦横無尽の働きを成すことになった。今調査母体では、震災前からFacebookを使っていた人は10.4%。震災後に使い始めた人は0.8%という結果が出ている。

↑ Facebookの使用状況
↑ Facebookの使用状況

【Facebookの地域別利用会員数など】などとのデータと比較すると、1割でも随分と高い感はある。ただ、元々ネットリテラシーが比較的高い人が回答していることや、アカウントを取得して何度かFacebookページなどを閲覧しただけでも「使用した」と判断できるので、実態はこの程度なのかもしれない。

これを性別・年齢階層別に見ると、男女では男性の方がやや利用率・認知率が高い。

↑ Facebookの使用状況(男女・年齢階層別)
↑ Facebookの使用状況(男女・年齢階層別)

年齢階層別区分も他のインターネットサービス同様に、若年層ほど高く高齢層ほど低い使用率が確認できる。特に60歳以上は1/3以上が「Facebookそのものを知らない」と答えている点に注目。まだ「知られてすらいない」のだ。

一方今調査では、あまり他では見られないデータ、すなわち主要都道府県別のFacebook使用状況も確認できる。

↑ Facebookの使用状況(都道府県別)
↑ Facebookの使用状況(都道府県別)

各都道府県で回答母数が200人のため多少の粗さはあるが、東京・埼玉など関東の人口が多い地域での利用率の高さが目に留まる。また、知名度の高さ(=「知らない」人の少なさ)も関東圏の方が上。一方で地震による利用率の上昇に、さほど違いはないようだ。と、いうよりいわゆる「誤差の範囲」でしかないほどの増加率に留まっている。



つながりFacebookには多種多様の機能が備わっており、使いこなすことができれば非常に有益なツールとなりうる。それはまさに「インターネットの良いとこ取りをした、ネットコミュニティツール」のようなものだと表現することができる。しかし一方で、商用的な側面が強いことや、使い勝手に対するシステム側の考え方が他のソーシャルメディアとややズレのあるところから、日本ではまだ今一つ普及の点で足踏み状態にある。

世界では6億人強分のアカウントが発行されているFacebook。今般震災でも利用者の増加はあまり見られなかったようだ。日本では既存のSNSとの立ち位置の変化も合わせ、今後の動向が気になるところではある。


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