東日本大地震後の不安要素は原発、そして被災地への支援状況

2011/04/24 07:21

不安サーベイリサーチセンターは2011年4月13日、東日本大地震に関連した心理・行動に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち3月11日の本震発生後に不安に思った事柄のトップには「福島第一原発の今後の推移」かついた。全体のほぼ3/4の人が不安を覚えている。第二位には過半数の人が「全国の原発の安全性」を挙げており、地震そのものよりも地震と津波で生じた原発への不安が、人々の多くを不安な状態にさせていることが分かる(発表リリース)。

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今調査は2011年3月25日から3月31日にかけてインターネット経由で北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県に在住する20歳以上の男女に対しインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2000人。男女比、年齢階層比(20代・30代・40代・50代・60歳以上)、該当都道府県比で均等割り当て。

今般地震・震災のような大きな被害をもたらす災害が発生すると、人はその被害そのものや今後の動向に大きな不確定要素を感じるようになり、心理的に不安定な状態に陥る、不安を覚えるようになる。今件調査項目では、本震後の不安要素について、提示した項目に当てはまるか否か、不安を感じているかを尋ねたもの。具体的な11項目、そして「不安なことはない」と合わせて12項目中、もっとも多くの回答率を得たのは「福島第一原発の今後の推移」だった。73.9%もの人が不安に感じている。

↑ 地震の後に不安な事(複数回答)
↑ 地震の後に不安な事(複数回答)

似たような調査は以前【震災後の不安要素、最上位は「福島原発」】で別調査機関の結果を紹介しているが、こちらもやはり最上位は福島第一原発関連。過去の震災とは状況が異なることや、情報の開示量や開示姿勢にあいまいな部分が多いことなど、単純に問題の大きさだけでなく、それを増幅させるような要素が積み重なったがための結果であることは、容易に想像できる。

第二位は「全国の原発の安全性」。これも広義では第一位と同じ。実際には福島第一以外の原発が似たような震度下にあり、同じような津波の被害を受ける可能性があったものの、同様の状況にならなかったことを考えれば、それこそが不安を解消しうる要素とする考え方もあるのだが、やはり情報や説明不足がたたっているようだ。

第三位は「被災者に物資・支援が届いていない」。今般地震は大規模に流通網が寸断されたこと、指揮系統そのものも流出した地域もあること、地方自治体レベルはともかくその上が「船頭多くして船山に登る」状態で遅々として状況が進まないことから、直接被災しなかった人の間にも焦りが生じているのが分かる。

第四位以降は自分の身の回りのことが多く確認できるが、慨すると「原発絡み」で自分も含めた全体の不安を覚え、次いで被災者に対する不安、そして自分自身の不安という順番なのが見て取れる。

これを男女別に見ると、ほぼすべての項目で女性が男性を上回っているりのが分かる。

↑ 地震の後に不安な事(複数回答)(男女別)
↑ 地震の後に不安な事(複数回答)(男女別)

どちらかといえば直接回答者に影響が強そうな項目で、女性の突出度が大きいようにも思えるが、ともあれ「女性がより強い不安を覚える」のは「震災後の不安要素、最上位は「福島原発」」とまったく同じ。確証性がさらに高まったといえる。



参考までに上位五位項目を調査対象の都道府県別に見ると、直接自分に影響のありそうな項目ほど高い値を示しているのが分かる。

↑ 地震の後に不安な事(複数回答)(上位五位、都道府県別)
↑ 地震の後に不安な事(複数回答)(上位五位、都道府県別)

例えば福島第一原発周りは関東圏の回答率が高い。しかし「全国の」原発の安全性となると、静岡県が群を抜いている。これはひとえに浜岡原子力発電所が影響しているものと想像される。

不安心理的に不安な状態が続くとストレスがたまると共に、安易なものに頼りたくなる。その人の心の弱さをついて、詐欺行為を働いたり、社会の秩序を脅かすような行動に人々を加担させようとする、悪しき心を持つ人たちが暗躍する事例が見受けられる。【警視庁が実例を挙げて地震関連の悪質商法・詐欺行為に注意喚起】【国民生活センター・警察庁・警視庁、便乗商法や詐欺事件に対し注意喚起】にもあるが、関係各官庁も注意喚起を行っている。ぐれぐれも注意してほしい。

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