節電方法トップ項目「こまめに消灯」は正しい?

2011/04/16 12:15

スイッチ【計画停電以降の節電方法、「マメに消灯」「暖房我慢」】【「照明こまめに消灯」「暖房切り詰め」…震災後の節電実行率9割近く】など複数の調査結果で「もっとも身近で多数の人が実施している節電策は『こまめに消灯』」という答えが出ている。「電気の使用量」を減らすにはまったく使わない(ブレーカーを落とす)のが一番なのだが、それでは生活していけない。そこで極力スイッチを切り、本当に必要な時だけ電源を入れる使い方をするのが、簡単で分かりやすい節電方法となる(いわゆる「ながら視聴」など大敵)。しかし考え直してみると「こまめに明りを消すのって、本当に節電になるの?」という疑問が沸いてくる。一般的に家電製品は「電源を入れる際に大きな、余分な電力が必要になる」からだ。

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もっとも手身近な「照明」について、日本科学未来館では未来館質問箱(現在は消失)というコーナーの4月14日付のページで回答している。それによると、JIS規格に準拠している蛍光灯ならば(店頭で販売されている蛍光灯は一般的に該当する)、スイッチを入れると最大で3秒間にわたり、消費電力が通常の継続点灯時の約2.2倍になる。

ここで単純化するため、最大3秒間・消費電力2.2倍という値をそのまま活かし、「継続点灯」「こまめに消灯」の個々の事例における、電力消費の度合いを図式化したのが次の図。

↑ (元記事から引用)
↑ 連続点灯とスイッチのオンオフ時による消費電力の推移(元記事から引用)

3秒間だけ消費電力量が通常の2.2倍になる。つまり2.2×3=6.6で、通常の蛍光灯を6.6秒間継続点灯したのに等しい電力。元記事ではこの結果から「6.6秒以上照明が不要ならば消した方が節電」と説明している。

ただし、スイッチを入れた時点で利用者は「明かりが必要」と判断していること、入れた瞬間に100%照明がつくわけではないが、明かりが灯ることを考えれば、スイッチのオン・オフによる「余分な電力」は3.6(=(2.2-1.0)×3秒)と考えることもできる。この場合、「3.6秒以上照明が不要ならば消した方が節電」という計算結果になる。どのみち、数秒単位以上で明かりが要らないのなら、スイッチをオフにした方が良い事に違いは無い。

白熱電球の場合は「余分な電力消費の時間は70ミリ秒」「8-12倍の消費電力」とあり、上記と同じ考え方からすると0.8秒以上(当方の試算方法でもほぼ同じ。7-11倍の消費電力で計算するからだ)がスイッチオフのライン。LEDはスイッチを入れる時の電力増分はほぼゼロとのことで、速攻でオフにしても良い。

数秒単位で明かりを落とす状況は日常生活では考えにくい。よって結論として「節電のためには、照明が不要になった時に、すぐ消すことが一番」となる。



「未来館質問箱」では2011年3月23日以降、1日1つのペースで震災と科学技術に関する質問への回答を行っている。身近な疑問に対し懇切ていねいに答えており、今件も合わせ興味深い回答が数多く確認できる。また、(回答される保証は無いが)質問も受け付けているので、興味がある人は過去の回答事例をチェックし、自分の疑問を投げかけてみるのもよいだろう。

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