平均気温と電力需要の推移を追加…東京電力需要推移を探る(追補版)

2011/04/11 12:00

先に【東京電力管轄内の最大電力需要の推移をグラフ化してみる】で東京電力管轄内の最大電力需要の推移をグラフ化すると共に、その分析を行ったところ、いくつかの意見をいただくことができた。また当方側でも「追加した方が良いだろう」というものもあり、今後夏に向けて検証データを積み上げておくべきだとの判断から、今回追補版としていくつかのグラフを生成・再構築することにした。

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東京電力管轄内の最大電力需要に関するデータの取得方法は、前回の記事と変わらない。現時点ではデータの更新はされておらず、最新のものは2011年1月分。需要推移のグラフは、今年2011年の分を継ぎ足して(きりの良い)計5年分となるよう、過去のものは2007年から反映させることにした。

↑ 東京電力の月単位最大電力需要(万kW、最大需要時)(2007年-)
↑ 東京電力の月単位最大電力需要(万kW、最大需要時)(2007年-)

【東電、計画停電は6月3日まで「原則不実施」】でも伝えたが、6月3日までは原則的に計画停電は不実施に相成った。それ以降の電力需給がひっ迫する期間においては、計画停電では無く電気事業法第27条の活用をはじめ、あらかじめ各需要帯が節電を行う事で対応する(させる)予定。その観点では、いわゆる「エコポイント」制度の導入による省電力家電の普及促進は、(このような事態に陥るとまでの想定はなかったものの)先見の明があったと評せざるを得ない。

続いて東京都における平均気温と電力需要の推移を合わせたグラフを生成する。平均気温は以前定点観測を行っていた日照時間(【ひとまず定点観測終了・日照時間をグラフ化してみる(2010年11月分)】など)のデータ取得元でもあった、【気象庁の気象統計情報のコーナー】。ここから該当する年の平均気温を順次取得し、最大電力需要と合わせていく。月単位の動きとの連動性が分かりやすいよう、年単位で生成したのが次のグラフ群。今年2011年はまだ1月分しかデータが無いので、グラフは作成しない。また、冬季においては平均温度が低い方が、最大電力需要が大きくなるのが理屈であることにも注意してほしい。

↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2007年)
↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2007年)

↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2008年)
↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2008年)

↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2009年)
↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2009年)

↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2010年)
↑ 東京電力の月単位最大電力需要と東京の月次平均気温(2010年)

記録上、2007年は7月が冷夏、2009年は8月が冷夏となっている。特に2009年の冷夏は、夏季の最大電力需要が低めに抑えられている(最初の5年分グラフにおける緑色の線)ことで確認できる。一方で猛暑どころか豪暑とまで言われた去年2010年における最大電力需要が、7月から8月にかけてはむしろ2008年より低めに抑えられているのは、経済の停滞(大口電力の減退効果が大きい)と省エネ家電などによるものと考えて良いだろう。もっとも2010年は残暑が9月まで続き、8月とほぼ変わらない高い水準にあるのも特徴的な動きなのだか。

2001年の特異値

もう一つ補完しておくべき話として、2001年の特異値の問題がある。

↑ 東京電力の月単位最大電力需要(万kW、最大需要時)
↑ 東京電力の月単位最大電力需要(万kW、最大需要時)(再録)

厳密には2000年後半から2001年前半において、閑散期の値が異様に低いものとなっている。これについては幾つかの要因が合わさったものと思われる。すなわち、

・不景気の時期でもあり、大口電力の消費が減退している
・気温が前年に比べて高めに推移したことによる暖房需要の減少(【2001年4月分 電力需要実績(確報)】より)
・2000年3月から導入された、大口需要家に対する小売り自由化の影響

などを起因とするようだ(「最大電力需要」であり、「電力需要量」ではないことに注意)。



【気象庁の長期予報】を見る限りでは、平年より高い気温になる可能性が高いとの予報が出ている。2010年レベルの暑さになるかまでは見当もつかないが、暑さによる電力需要の高まりは十分に想定しておくべきだろう。

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