不況を通じてプライベートブランドが一層浸透した日本

2011/04/08 06:43

プライベートブランドのだよニールセン・カンパニーは2011年3月30日、プライベートブランド(PB)に関する調査結果を発表した。それによると日本は昨今の不況時において「以前より多くプライベートブランドの商品を購入するようになった」とする人が7割を超え、他の諸外国地域と比べても多い傾向にあることが分かった。また今後景気が回復してもPB商品を買い続ける意向を持つ人は96%に達しており、PB商品が日本の一般市民の消費スタイルに深く浸透している状況が見て取れる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2010年9月3日から21日までの間、アジア太平洋、欧州、中南米、中東、アフリカ、北米の世界53か国27000名以上の、15歳以上の一般消費者を対象に実施されたもの。サンプル数はインターネットのユーザーをベースに、各地域の年齢や性別によって割当てられ、インターネットを利用する消費者を代表するように割り付けられている。

プライベートブランドとは、対で話題に取り上げられることの多いナショナルブランド(NB)との比較で説明すると、

・プライベートブランド(PB)……小売店業者やそのグループ、複数の業者による販売組織体がメーカーと共同で開発、小売店自身のブランド名をつけて発売する商品(食品が有名だが食品だけではない)。基本的にはその小売店業者の関連店舗でしか購入できない。

・ナショナルブランド(NB)……メーカー自身が開発し、どこでも手に入る商品。誰もが知ってる大企業の製品が代表的。

となる。最近では食品系スーパーやコンビニ、汎用生活品ではお菓子や冷凍食品、菓子パンなどでよく見かける商品として普及している。

直近の不況(2007年に端を発する金融不況)において、それ以前より多くのプライベートブランド商品を購入するようになった人は、世界全体では61%に達する。

↑ 不況時にはより多くのプライベートブランド商品を購入した
↑ 不況時にはより多くのプライベートブランド商品を購入した

日本では【食費削減、品揃えの充実、品質向上……プライベートブランドを買う理由】、アメリカでは【景気後退の一端!? セミリッチ層もプライベートブランドを愛用する傾向に】【「カード利用率2ケタ台減少」「プライベートブランドの売上2倍」ウォルマートに見るアメリカの消費性向の変化】などで、不況時のプライベートブランド商品の人気が高まったことが伝えられている。中でも日本は購入性向が強く、他地域と比べて約10ポイントほど上乗せされているのが分かる。

日本のプライベートブランド商品への定着が明らかで、今後も支持されるであろうことが分かるのが次のグラフ。景気が回復した後もプライベートブランド商品を買い続けるか否かを聞いたもの。世界全体では91%が、日本に限れば96%もの人が「景気が良くなってもプライベートブランドを買い続ける」と答えている。

↑ 景気が回復してもプライベートブランド商品を買い続ける
↑ 景気が回復してもプライベートブランド商品を買い続ける

日本は特に継続購入意欲が強く、96%もの人が買い続けるとしている。他の地域も一番少ない中東・アフリカ・パキスタンですら8割に達しており十分浸透しているといえるが、日本における支持の高さは特筆すべきレベル。

同調査結果別項目を対象とした記事でも言及しているが、日本ではPBについて、「NBより安かろう悪かろう」という印象では無く、「NBとはまた別の購入対象カテゴリとして区分けされている商品群」「それなりな品質、それなりな価格としてNBと使い分け・買い分けの対象になる商品」とする認知で地位が固まりつつある。大手コンビニによっては惣菜・菓子パンのコーナーでNBはごくわずか、ほとんどがPBである様子を見るにつけ、「PB商品は確実に消費社会に溶け込んだのだな」と改めて認識できるというものだ。

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