震災後の不安要素、最上位は「福島原発」

2011/04/04 06:19

不安ジャパン・マーケティング・エージェンシーは2011年3月31日、東日本大地震に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、震災発生後の心理的な不安要素としてもっとも多くの人が挙げたのは「福島原発の状況」であることが分かった。全体では2/3以上の人が同意を示している。また、食物や水に対する不安度も高い。男女別では多くの項目で、女性が男性よりも不安が大きいことが分かる(【発表リリース】)。

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今調査は2011年3月24日から25日にかけて15-59歳の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は800人。男女比・年齢階層比(-29歳・30代・40代・50代区分)は均等割り当て。関東(東京・神奈川・千葉・埼玉・栃木・群馬)と関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)で均等割り当て。

大きな災害が起きると、人は心のバランスを乱し、不安に駆られ、将来を案じるようになる。単純な観測・予想の結果としてだけでなく、「もしも」という可能性を想定してしまうため、さらには各種情報の取得で「自分自身の身に降りかかった災難」という疑似体験を知らず知らずのうちにしてしまうからに他ならない。今件震災は規模が極めて大きく、さらには現在なお収束していない「状況」もあり、人々の不安意識も並大抵のものではないものと推定される。

調査母体に対し、東日本大地震の発生で不安に感じていることを、選択肢から該当するものについて複数回答で選んでもらったのが次のグラフ。次点項目に10ポイント以上の差をつけて、現在なお事態が進展中の「福島原発の状況」が最上位についている。

↑ 震災の発生で不安に感じている点(複数回答)
↑ 震災の発生で不安に感じている点(複数回答)

次点の「食物や水に対する不安」も具体的な説明は無いが、流通網の混乱による一部商品入手の困難さに伴うものと共に、原発事故による飲食品の安全性をも含まれていると考えてよい。そして第3位に「被災地の今後」第4位に「被災地の被災状況」が入り、直接被災地に対する不安が大きなものであるのかが分かる。

各項目をざっとまとめると、最初に「福島原発」、そして「被災地の状況」、次に「自分の身の回り」という順になる。「福島原発」がトップについているのは、想像がし難い状況であるのと共に、被災地と自分自身双方に大きな影響を直接及ぼし得る存在であると考えれば道理が成り立つ。

今調査は関東・関西地区で同時に行われているが、ほぼすべての項目で関東地区の方が回答率が高い。関西地区よりも震源・直接の被災地に近いがための緊迫感、直接の影響を受ける可能性の高さを裏付ける結果となっている。

また男女別で見ると、多くの項目で男性よりも女性の方が回答率が高い。

↑ 震災の発生で不安に感じている点(複数回答)(男女別)
↑ 震災の発生で不安に感じている点(複数回答)(男女別)

男性の方が回答率が高いのは「景気の後退」「交通網の乱れ」「震災で仕事に影響が出てしまう事」「株価の下落」「円高」など、経済全般や自分自身の仕事絡みに関する項目。それ以外の社会一般的な事柄、日常生活全般の項目で、女性の多くが不安を抱いているのが分かる。

今後本格化するであろう震災周りの状況分析や、心理方面でのケアにおいては、このような点も考慮した上で対処を考察すべきであろう。


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