高校中退者、その後の進路で苦労したのは「適切な情報取得手段が分からない」「仕事が無い」「仕事の自信が持てない」

2011/04/03 12:00

悩み内閣府は2011年3月29日、高校中退者の意識に関する調査結果を発表した。それによると高校中退者が、高校を辞めた後の進路を決める際に苦労してきたことは「適切な情報を得る方法が分からない」であるとする意見がもっとも多かった。次いで「地元に仕事が無い」「仕事をしていく自信が持てない」など、いわゆる「就職希望派」における悩み事が多いのが分かる。また、保護者との対立で苦労した人が人も少なからず確認できる(【発表ページ】)。

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今調査は高校中退後概ね2年以内の人を対象に、高校経由(宮城県・熊本県・広島市の教育委員会からは協力得られず)で中退者2651名に対し調査票を郵送したもの。結果、1176名分返送を受け、その返送分を基に集計されている。男女比は47.1対52.2(他に無回答0.7)、2010年4月時点の年齢は17歳39.5%・16歳28.9%・18歳21.3%など。

高校中退者に「なぜ中退したのか」を複数回答で聞いたところ、「とても当てはまる」と「まあ当てはまる」を足した値(※質問時の選択肢には他に「当てはまらない」がある)としては、「欠席や欠時がたまって進級できそうにもなかったから」の項目がもっとも多く54.9%に達していた。

↑ 高校を辞めた理由(複数回答)(とても当てはまる+まあ当てはまる)
↑ 高校を辞めた理由(複数回答)(とても当てはまる+まあ当てはまる)(再録)

いずれにせよ、積極的に高校を辞めた人は少なく、何らかの事情で「辞める」という選択肢を選ばざるを得なくなった人が多数に及んでいる。それでは辞めた後の進路を決定する際に、どのような事に苦労をしていた・いるのだろうか。具体的項目のトップには「適切な情報を得る方法が分からない」がついている。

↑ 高校を辞めた後の進路決定時に苦労してきたこと(複数回答)
↑ 高校を辞めた後の進路決定時に苦労してきたこと(複数回答)

「どのような方面での適切な情報」なのかまでは分からないが(就職、進学、大検など)、あるいは「どの方面の適切な情報を求めるべきなのか」という概論的な点から分からないのかもしれない。いずれにせよ、「高校中退」という比較的レアなケースの立場に自分がおかれ、五里霧中な状況が容易に想定できる。また第五位の「気軽に相談できる相手がいない」も、情報不足という点ではさほど変わらない。

第二位は「地元に仕事が無い」、次いで「仕事をしていく自信がもてない」。いずれも就職絡みの苦労で、積極的に高校を離れたのではないことが分かる。また全部をざっとまとめると、辞めた時の事情・状況にもよるが、「仕事絡み」「情報の不足」「転校先」「経済的問題」に大別できる。さらに「その他」が2割強に達していることから、個別の複雑な事情も察せられる。



【2009年版の青少年白書】の特集記事によれば、高校中退者は生徒数の2-3%で推移する一方、中退理由として以前は「進路変更」を挙げる割合が高かったものの、最近では「学校生活・学業不適応」が最も高くなっている。進路を変更するという積極的な理由よりも、現状に対する不満・不適応という消極的な理由による中途退学の割合が増えているのが確認できる。それは今件の再録図でも裏付けされる。

悩みの相談また、高校中退者に対する各種サポートがどこで行われているのかといった情報を取得する場合、辞めた高校に聞くのが難しいのは言うまでも無い(ある程度割り切りができる大人では無く、高校生であることに注意)。さらに保護者と対立しているとすれば、袋小路に追い込まれてしまうのは容易に想像ができる。

仮に自分の周囲にそのような立場の人がいたのなら(身内はもちろんだが知人でも)、手を差し伸べる器量を見せることをお願いしたい。昔と違い今はインターネットで情報の取得は随分と楽になっている。仮に実際には役立つことが出来なくても、心の支えにはなるはずだ。

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