【更新】日米ともに「保険・年金準備金」が増加(日米家計資産推移:2010年4Q分)

2011/03/30 06:47

日本銀行は2011年3月28日、2010年第4四半期(10-12月)における資金循環の日米比較に関するレポートを公開した。それによるとアメリカは「株式・出資金」の項目の額は増加したものの他の項目、特に「保険・年金準備金」額の増加が著しく、全体に対する割合では前期比でマイナスの値を示すこととなった。日本も同様に「保険・年金準備金」が増加する動きを見せている(【リリース掲載ページ】)。

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今リリースは日本銀行が年4回定期的に速報値として発表しているもの。以前掲載した記事から連携・連動させる形で色々とグラフ化してみることにする。

まずは直近、2010年第4四半期(4Q)時点での、日米の家計における資産構成比率。日本が「現金・預金」に大きく傾倒している一方で、アメリカが「株式・出資金」や「投資信託」、「債券」を大量に保有している図式に変わりは無い。

日米家計金融資産構成比率比較(2010年4Q)
↑ 日米家計金融資産構成比率比較(2010年4Q)

これを日米別にその推移をグラフ化する。まずは日本。構成比率と絶対額の推移を見てみる。

日本の家計金融資産構成比率推移(1997年-2010年4Q)
↑ 日本の家計金融資産構成比率推移(1997年-2010年4Q)

日本の家計金融資産構成推移(1997年-2010年4Q)(単位:兆円)
↑ 日本の家計金融資産構成推移(1997年-2010年4Q)(単位:兆円)

直近数年(2008年前後)で「現金・預金」の比率が大きく伸びたのは、貯金額そのものが増えたのも多少はあるが、それよりは株価の低迷によるところが大きい(相対的に「現金・預金」比率が上がった次第。また損切りによるポジション整理も多分にある)。今期においては「現金・預金額」が大きく増えているものの、それ以上に「保険・年金準備金」の増加が目に留まる。前者は例年のパターンのようだが、後者は特異的な動きで、やや気になるところ。

一方アメリカ。

米家計金融資産構成比率推移(2007年4Q-2010年4Q)
↑ 米家計金融資産構成比率推移(2007年4Q-2010年4Q)

米家計金融資産構成額推移(2007年4Q-2010年4Q)(兆ドル)
↑ 米家計金融資産構成額推移(2007年4Q-2010年4Q)(兆ドル)

アメリカにおいては該当期の株価動向は2010年11月にピークをつけ12月にはやや下げる傾向にあったものの、それでも前期と比べれば堅調に推移。「株式・出資金」の項目で額が増加する傾向を見せている。しかしこの数期に渡り順調に「保険・年金準備金」も増加しているところを見ると、単に株価の上昇に伴い株だけに注目するのではなく、手堅い資産も積み増しているのが見て取れる。

グラフには記載していないが、家計金融資産の総額は2010年4Q時点で日本が1489兆円、アメリカが47.6兆ドル。これはそれぞれ直近前期から(日本)プラス3.26%・(アメリカ)プラス4.16%の変移となっている。為替レートの問題もあるため両国間の額面での単純比較はできないが、それぞれの国において3か月でどれだけ家計の金融資産の評価額が積み増しされたか、そしてその上昇率から景気の勢いが推し量れよう。

次回発表データは2011年1月から3月分のものとなる。東日本大地震(東北地方太平洋沖地震)が家計の金融資産にどのような影響を及ぼし得るのか、気になるところだ。


※2013.06.25.更新
今件記事は説明が多分に重なる部分などを省略した簡略版です。全体版及び最新版については【日米家計資産推移(日銀)最新記事】にて掲載しています。

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