パートやアルバイトの平均時給は? 年齢別短時間労働者の平均賃金をグラフ化してみる(2010年版)

2011/03/23 06:32

先に【フルタイムの平均賃金は29万6200円・前年比でプラス0.6%(2010年版)】で厚生労働省発表の資料を元に2010年における一般労働者(フルタイム労働者。正規・非正規を問わず)の所定内賃金(所定内給与額)について触れた。その資料には色々な面から賃金の流れを知ることができるデータが盛り込まれ、非常に価値が高いものであった。今回はその中から、短時間労働者の平均賃金について、グラフを生成してみることにした。

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今回使用したデータは、2010年における賃金構造の基本統計調査の概要【平成22年賃金構造基本統計調査(全国)結果の概況】からのもの。

なお賃金(所定内給与額)とはあらかじめ定められている支給条件・算定方法によって支給された現金給与額から、超過労働給与額(要は残業代)やボーナスなどを除き、所得税などを控除する前の額を指す。言い換えれば基本給に家族手当などを足したもの。また「短時間労働者」とはパート(パートタイム)やアルバイトのように、一般労働者定より短い就労時間で就労する労働者を指す。「賃金構造の基本統計調査」での定義は「同一事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短い又は1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない労働者」。

↑ 雇用形態区分。今件は「常用労働者」のうち「短時間労働者」をチェックする
↑ 雇用形態区分。今件では「常用労働者」のうち「短時間労働者」をチェックする

また、パートやアルバイトの時給においてよく挙がるのが最低賃金制度と最低賃金法。詳しくは【厚生労働省の公式ページ】で確認してほしいが、都道府県別・産業別で時給単位の最低賃金を法的に定めたもの。例えば東京都の場合は時給821円(2011年3月時点)となっている。

さて、男女・年齢階層別の短時間労働者における平均賃金をグラフ化したのが次の図。全体では男性1081円、女性979円となっている。全体的に女性より男性の方が幾分高めな状態。

↑ 短時間労働者(パート・アルバイト)の年齢階級、性別1時間当たり賃金
↑ 短時間労働者(パート・アルバイト)の年齢階級、性別1時間当たり賃金

また、男性では20代後半以降が1000円を突破しているのに対し、女性は30代まで上昇を見せ1000円台に突入しているものの、それ以降は再び900円台に落ち込む傾向を見せている。男女別のパート・アルバイトの需要の違いにもよるが、歳を経るにつれて男女で就けるパートなどの職種の違いがはっきりしてくる表れでもある。

昨年2009年からの変移を見ると、興味深い動きが確認できる。

↑ 短時間労働者(パート・アルバイト)の年齢階級、性別1時間当たり賃金(前年比増減)
↑ 短時間労働者(パート・アルバイト)の年齢階級、性別1時間当たり賃金(前年比増減)

具体的には「20代後半までは男女同じ動き」「30代後半以降は概して『男性マイナス』『女性プラス』の動き」という形。女性は別記事でも触れているが、正社員の代替として女性のパート・アルバイトを積極雇用するための条件改善、男性は求職者の増加に伴う求人側の条件切り下げによるものだろう。それぞれの年齢層を見れば、容易に想像はできる。

参考までに主要産業別の平均賃金、及び去年からの変移(金額)を挙げておく。

↑ 短時間労働者の主な産業、性別1時間当たり賃金(円)
↑ 短時間労働者の主な産業、性別1時間当たり賃金(円)

↑ 短時間労働者の主な産業、性別1時間当たり賃金(円)
↑ 短時間労働者の主な産業、性別1時間当たり賃金(円)

接客業に該当する「宿泊、飲食サービス業」は女性の方が賃金が高い。その他は男性の方が高く、特に「製造業」は300円近い差を見せている。適材適所というところだろうか。また、男性はほぼ全業種にわたって厳しい状態なのが分かる。

なおこれらの値はあくまでも全国平均であり、地域によって差があること、さらには前述したように最低賃金法との兼ね合わせもあること(もちろん今回の平均賃金はすべて最低賃金を上回っているが)を忘れてはならない。



パートやアルバイトには昇進・昇給が難しい(短中期的、サポート的な仕事が多いため)、技術を習得するには向いていない、正社員と比べてリストラの対象になりやすい、福利厚生の面で不利などの弱点がある。一方で時間の自由が効きやすい、技術・資格を問われにくく就業しやすいなどのメリットがある。また、【「派遣叩き」がもたらす現実……企業は「派遣を減らしパートやアルバイトを増やす」意向】にもあるように無意味な派遣叩きが行われた結果、現時点でパートやアルバイトの求人は(条件の善し悪しを別にすれば)増加の気配を見せている。そのような状況の流れを受けて、今後今回掲示した各種データがどのように変化していくのか、気になるところではある。

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