自動車の素敵な機能が歴史と共に学べるCM
2011/03/20 07:00


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↑ Volkswagen: Caesar & Brutus。
これはフォルクスワーゲン社における自動車のドライバーアシスト技術の一つ「サイドアシスト」をアピールするためのCM。「サイドアシスト」とは、自分自身の車の死角にある他の自動車、または加速して追いついてきた後続車などを検知した上で、サイドミラーの内側に備えてあるLEDを点灯させて知らせてくれる機能。要は「危険察知システム」。
今CMではローマ風の建物内を歩く二人組の男性にスポットライトが当てられている。セリフ回しを耳にすると、ガイウス・ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)と、彼を暗殺したとされるブルータスであるのが分かる。そして彼らが角を曲がったあたりで「友人(Friend.)」という大写しのメッセージと共に警戒音が鳴り響く。そう、これは「ブルータスがシーザーにとって危険な人物である」ことを警告しているわけだ。そして最後に「危険な目に会う前に知らせてくれる。それがフォルクスワーゲンのサイドアシストです」とのメッセージ。
実際に同社の「サイドアシスト」が、世の中のありとあらゆる物事のリスクを事前察知してくれるわけではない。仮にこの時代に「サイドアシスト」が存在していたとしても、シーザーにブルータスの危険性を説いてくれるわけではない。それでも歴史上のシーザーとブルータスの関係を知っている人は、それと結びつける形で「危険の事前察知」という機能を深く心に刻むことになる。
フォルクスワーゲン社では「サイドアシスト」と歴史上の「危険の事前察知」を結びつけるCMについて、他にも何本か展開している。

↑ Volkswagen: Trojan Horse。
こちらも歴史的に有名な逸話(というよりギリシア神話)、「トロイの木馬」のシーンを使ったもの。木馬内部からの視野を使い、トロイアの兵士たちに「木馬(Wooden Horse)」が危険だと、メッセージと警戒音で警告している。もちろん実際にはこの時代に「サイドアシスト」は無く(、そしてサイドアシストシステムにこのような機能は無く)、彼らの耳には響かないのだが。
日本で同じようなCMを創るとしたら、どのようなものになるだろう。やはり織田信長と明智光秀のペアが、容易に頭にイメージされる。是非とも見てみたいものだ。
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