客単価はすき家のみプラス、客数は三社全部がプラスに…牛丼御三家売上:2011年2月分

2011/03/05 06:56

[吉野家ホールディングス(9861)]は2011年3月4日、同社の子会社である牛丼チェーン店吉野家の2011年2月における売上高などの営業成績を発表した。それによると既存店ベースでの売上高は前年同月比でマイナス1.9%となった。牛丼御三家のうち[松屋フーズ(9887)]が運営する牛飯・カレー・定食店「松屋」がプラス14.7%、[ゼンショー(7550)]が展開する郊外型ファミリー牛丼店「すき家」がプラス5.8%だった(いずれも既存店ベース)のと比べると、対象的な結果と言える(【吉野家月次発表ページ】)。

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吉野家は2010年9月から「牛鍋丼」を発売、これが売上高アップに大きく貢献する形となった。当然客単価は落ちていたが、それ以上の客数の増加で売り上げは前年同月比を上回るものが昨年9月では記録された。しかしその勢いも1か月で鎮静化してしまう。その後新商品を幾つか展開したが、売上は一進一退を続けている。昨今では新たな展開も特に無く、今回発表された2月分では客単価は低水準のまま、それを補うだけの客数増加を果たせず、結果として売上高を前年同月比でマイナスへと追いやる結果となってしまった。

↑ 牛丼御三家2011年2月営業成績
↑ 牛丼御三家2011年2月営業成績

松屋チゲ・カルビ焼きセット客単価は先月は全社でマイナスだったものの、今月はかろうじてすき家がプラス。「すき家が一番良い値」「吉野家が一番好ましくない値」という状況は変わらない。吉野家の新戦略商品「牛鍋丼」「牛キムチクッパ」発売からしばらく経つが、それらがいまだに多くのお客に食され、結果として客単価が押し下げられている状況が把握できる。(今月は値下げキャンペーンなどは無し)。

一方客数から見ると、吉野家の値下げキャンペーンや低価格の新戦略商品群は「それなりに」集客効果があることが分かる。ただし客単価の下げ方が御三家トップにも関わらず、客数増加率が第二位の水準に留まったことで、結果として売上は前年同月比でマイナスをつけてしまっている。客数が増えても安い新戦略商品が多く注文されるため、売上が伸びないという、吉野家自身にしてみれば嬉しくない状態。

該当月では吉野家は特にキャンペーンは無しだったのに対し、すき家では牛皿定食の30円引き、松屋では牛めしの80円引きを、それぞれ期間限定で実施している。特に松屋の客数の増加ぶりは、このキャンペーンの成果といえる(すき家の牛皿値下げは牛丼値下げほどの効果は無かったようだ)。にもかかわらずすき家・松屋での客単価が吉野家と比べて良好なのは、やはり牛丼・牛めしといったメインメニュー以外の定食群における充実が大きな要因といえる。

吉野家の「お知らせ」項目を見ると、1月6日の創業111周年記念イベントの報を最後に新たな情報露出は無い。昨年秋の新戦略商品による攻勢が息切れした感は否めない。その息切れ感が「御三家」の中で、唯一前年同月売上がマイナスという結果に出てしまっているのかもしれない。

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