5年間の動きを探る…4大メディアへの業種別広告費の「5年間の」推移をグラフ化してみる(下編:ラジオ・テレビ編、電通資料ベース)

2011/02/28 12:10

テレビ先に【5年間でどれだけ変化した? 新聞やテレビなどへの業種別広告費の「5年間の」推移をグラフ化してみる(2010年版・電通資料ベース)】で、2011年2月23日に[電通(4324)]が発表した【2010年の日本の広告費(PDF)】を基に、4大既存メディア「テレビ」「雑誌」「新聞」「ラジオ」に対する業種別広告費の5年前と直近(2010年)との比較をグラフ化した。その記事をベースに、個々の媒体それぞれについて業種別広告費の5年間変移を見る記事の下編。こちらではいわゆる電波媒体の「ラジオ」「テレビ」を取り上げる。

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直近の「2010年の日本の広告費」では4大既存メディア合計については年ベースでの変移が掲載されているが、個々のメディアの詳細は2010年のものしか無い。

↑ 業種別広告費(既存4大メディア全体、2005年と2010年)(億円)
↑ 業種別広告費(既存4大メディア全体、2005年と2010年)(億円)(再録)

そこで同じ電通の資料を過去にさかのぼり、5年前の「2005年の日本の広告費(PDF)」から同じように2005年分の個々メディアの詳細値を抽出。それぞれについて先の記事と同様にグラフ化する。今回は下編として、電波媒体の「ラジオ」と「テレビ」を対象にする。

ラジオ:自動車の減少額が半端無し
まずはラジオ。上編でも説明したが、今記事では「影響度」のグラフは「減少額のうち占める割合」では無く、「5年間の”増加額”に対する割合」となっていることに注意。前回のように「全項目がマイナス」のため、「減少額」でくくるよりも「増加額」で見た方が分かりやすく、増減そのものも判断できるからだ。

↑ 業種別広告費(ラジオ、2005年と2010年)(億円)
↑ 業種別広告費(ラジオ、2005年と2010年)(億円)

↑ 業種別広告費(ラジオ、2005年から2010年への変移)
↑ 業種別広告費(ラジオ、2005年から2010年への変移)

↑ 業種別・2005年-2010年の広告費変移が与えた全体への影響度(ラジオ、5年間の”増加額”に対する割合)
↑ 業種別・2005年-2010年の広告費変移が与えた全体への影響度(ラジオ、5年間の”増加額”に対する割合)

5年間に増加した業種は3つ、「化粧品・トイレタリー」「外食・各種サービス」「官公庁・団体」のみ。「化粧品・トイレタリー」は先の「新聞」「雑誌」でもダイナミックな動きを見せており、昨今の媒体のパワーバランスの変化に対し積極的に立ち回り、広告効果最適化の好機ととらえているふしがある。また「外食・各種サービス」が増加しているのは、ラジオを視聴する高齢者をターゲットにしているからかもしれない(親子・孫を連れて、という状況が想定できる)。さらに人材派遣や結婚情報なども含まれているため、「ながら族」との相性が良いと踏んだのだろう。

テレビ:自動車の減少額が半端無し
最後にテレビ。

↑ 業種別広告費(テレビ、2005年と2010年)(億円)
↑ 業種別広告費(テレビ、2005年と2010年)(億円)

↑ 業種別広告費(テレビ、2005年から2010年への変移)
↑ 業種別広告費(テレビ、2005年から2010年への変移)

↑ 業種別・2005年-2010年の広告費変移が与えた全体への影響度(テレビ、5年間の”増加額”に対する割合)
↑ 業種別・2005年-2010年の広告費変移が与えた全体への影響度(テレビ、5年間の”増加額”に対する割合)

5年間に増加した業種は4つ、「食品」「情報・通信」「外食・各種サービス」「案内・その他」。伸び率では「外食・各種サービス」が抜きんでている。額面もそれなりに大きく、これが業種としてのテレビが他の媒体と比べて「比較的下げ幅が小さい」一因。他にも「金融・保険」「自動車・関連品」などはともかく、多業種で「下げてはいるが下げ幅が限定的」な業種が多いのが特徴。

ちなみに「化粧品・トイレタリー」はマイナス。しかも額面上のマイナス影響度は「自動車・関連品」を抜いて「金融・保険」に続く値。やや気になる動きではある。



以上、4大既存メディアに関して業種別の広告費変動を見てみたわけだが、例えば機動的な動きを見せる「化粧品・トイレタリー」や、雑誌に一層注力している「不動産・住宅設備」など、個々の業種も色々と模索しているようすがうかがいしれて興味深い。

ちなみに4媒体における2005年から2010年に至る広告費の変移率を算出すると次のグラフの通りとなる。

↑ 広告費変移率(2005年→2010年)
↑ 広告費変移率(2005年→2010年)

消費者物価指数にほぼ変化が無い事を考えれば、額面通りと受け取って良い。色々考えさせられる値ではある。


■一連の記事:
【5年間の動きを探る…4大メディアへの業種別広告費の「5年間の」推移をグラフ化してみる(上編:新聞・雑誌編、電通資料ベース)】
【5年間の動きを探る…4大メディアへの業種別広告費の「5年間の」推移をグラフ化してみる(下編:ラジオ・テレビ編、電通資料ベース)】

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