ソフト・ハード共に振るわず…2009年の家庭用ゲーム総出荷額は2兆2493億円

2011/02/26 19:30

先日記事のメンテナンスをしていたところ、2009年7月に掲載した、2008年の家庭用ゲーム総出荷額に関する記事の元データが、2009年の分まで公開されていることを発見した。具体的には昨年7月に発表された【「2010CESAゲーム白書」発刊】内で語られているもので、データの継続性を重視している当サイトとしては、あまりよろしい状況ではない。そこで「次の更新が7月に行われる」「発表から半年以上経過している」ことを念頭に置いた上で、データの穴埋めをする観点から、今回は2009年分の家庭用ゲーム出荷額をグラフ化してみることにした。

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同白書内では各種データが公開されているが、リリース上では国内外出荷額やソフト・ハード別の出荷額数など一部のみが明らかにされている。そこでリリース一覧からさかのぼれる過去データをもとに、直近6年間、具体的には2004年-2009年のの「ソフト・ハード別」「国内外別」家庭用ゲーム総出荷額をグラフ化する。

まずはソフト・ハード別出荷額。今回は全体に占める比率も算出し、合わせてグラフ化を行う。

↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額(ソフト・ハード別、国内外合計)
↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額(ソフト・ハード別、国内外合計)

↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額比率(ソフト・ハード別、国内外合計)
↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額比率(ソフト・ハード別、国内外合計)

以前の記事でも触れたが、2007年は2006年の年末にWiiやプレイステーション3などの最新世代機種が次々と発売され、それらのハードの売れ行きが堅調に推移したこともあり、ハードが大きく売れ行きを伸ばすことになった。その反動もあり、2008年は2007年と比べるとハードの売上が落ちている。ハードの減退ぶりをソフトの売れ行きでカバーした形だ。

しかし2009年はさらにその下落ぶりが加速し、ソフトもハードも売れずに総額は大いに落ち込んでしまった。次世代ハード待ちと景気の悪化双方が要因と考えられる。ソフト・ハードの販売額比率は2008年と2009年ではほぼ同じで、特にソフトだけ、ハードだけが売れなかったわけではないことが確認できる。

続いて国内外別。こちらも今回は全体に占める比率も算出し、合わせてグラフ化を行う。

↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額(国内外別、ソフト・ハード合計)
↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額(国内外別、ソフト・ハード合計)

↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額比率(国内外別、ソフト・ハード合計)
↑ 2004-2009年における家庭用ゲーム総出荷額比率(国内外別、ソフト・ハード合計)

日本国内は直近では2007年を天井に、景気後退に合わせるような形で減少を見せ、2009年では4541億円にまで落ち込んでいる。ただし2008年から2009年における減少ぶりは海外でも同様で、金額比率は大きな変化は無い。また、国内1:海外4の出荷額比率を見る限り、いかに海外の動向に影響されやすいかが確認できよう。



今回グラフ化した金額は出荷額だが、元資料には「ソフトウェアおよびハードウェアの国内総出荷規模から推計した、国内における総市場規模は5616億円でした。内、ソフトウェアの国内市場規模は3341億円、ハードウェアの国内市場規模は2275億円となりました」という表記がある。これは小売販売時の額を意味し、それぞれの出荷額が4541億円・2525億円・2016億円であることから、そこから逆算するとゲーム業界における平均小売マージンは「全体で23.7%」「ソフトは32.3%」「ハードは12.8%」という値が出てくる。色々な意味で興味深い値といえる。

ゲームなお今年の7月に発表されるであろう2010年分については、据え置き型ゲーム機は周辺機器の展開こそあれども新型機は皆無、携帯ゲーム機も細かいバージョンアップこそあれど新型機は2011年に入ってからの発売であること、さらには対象ユーザー的に近しい部分が多い携帯電話におけるスマートフォンの広域展開もあり、景気の微弱な回復傾向を足し引きしても、よくて横ばい、恐らくは漸減傾向にあることが予想される。

携帯ゲーム機も含めた家庭用ゲーム機にネットワーク機能がほぼ必須となった昨今の動向を見るに、将来的には「家庭用ゲーム機」、特に据え置き型ゲーム機の立ち位置は非常に曖昧なものになると思われる。かつて「家庭用ゲームが家庭の中心に位置し、万能の家庭内情報端末になる」という夢が語られた時期があったが、ある意味でそれが現実のものとなるかもしれない。

任天堂のWiiが据え置き型ゲーム機としては早期からその姿を目指している感は強い(【「Wiiの間」でショッピングコーナー「Wiiの間ショッピング」、千趣会と共同運営で開始】)。また、スマートフォンと携帯ゲーム機の進化プロセスを見ると、ソニーが今秋発売予定のNGPにもその片鱗をかいま見せているように、双方とも遠からずのうちに融合する可能性は否定できないだろう。

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