鉄鋼は2か月連続で前年同月比2割超増・前年同月比でプラス5.7%(2011年1月分大口電力動向)

2011/02/26 07:00

電気事業連合会は2011年2月18日、同会公式サイトにおいて、同年1月分の電力需要実績の速報を発表した。それによると同年1月の電力需要(使用量)は10社販売電力量合計で838億kWhとなり、前年同月比でプラス3.0%を記録した。一方で産業用の大口電力需要量は前年同月比でプラス5.7%を記録し、14か月連続で前年同月の実績を上回ることになった(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク


今調査の概要および用語解説は過去の記事まとめページ【大口電力使用量推移(電気事業連合会発表)】で解説をしている。そちらで確認のこと。

2011年1月においては大口全体で前年同月比プラス5.7%。「前年同月比」というしばりがあるものの、それだけ工場の施設の稼働率が(昨年の同じ月と比べて)増えたことになる(機器の技術進歩などによる節電効果もいくぶん数字には反映されているが、誤差の範囲でしかない)。

大口電力使用量産業別前年同月比(2010年12月-2011年1月)
↑ 大口電力使用量産業別前年同月比(2010年12月-2011年1月)

今月も前月に続き、すべての項目で前年同月比でプラスを見せている。昨年のこの時期は「リーマン(ズ)・ショック」での急激な下げからようやく回復の兆しを見せていただけに、そこから一年経過した上でのプラスは(上げ幅こそ小さいものの)力強さを覚える。特に鉄鋼は2か月連続で前年同月比2割超増しを記録しており、今後の伸びにも期待が出来る。

先月比のグラフでは中長期の流れをつかむことは難しい。そこで記録保全の意味も含め、2007年1月以降の全産業別の前年同月比推移グラフを掲載しておく。

大口電力使用量産業別前年同月比推移
↑ 大口電力使用量産業別前年同月比推移(2007年1月以降)

2011年1月の時点で大口電力使用量の観点においては、2010年4月を天井に、同年3月までの回復傾向が失速期に転じた状況が確認できる。この半年ほどは「前年同月比」において、昨年の「マイナス20%、30%は当たり前」と比較した形での値が出るため、見た目は急速に回復していたように見えても、実はそれほど驚くべき内容ではない、「コンビニの売り上げ」や「住宅の新築着工」でも見受けられた「前年同月比のトリック」が発生している(去年の下げ方が異常な大きさなら、今年は下げていても「それよりマシ」に見えてしまうという現象)ことに留意しなければならない。

昨年同月のデータを見ると、昨月まで考慮しなければならなかった、前年同月比でのマイナス値はプラスに転じており、補正云々をする必要がなくなった。「鉄鋼」などは回復基調を見せているが、それがある程度認識できると見て良い。

今件大口電力は国内景気(内需)を推し量る物差しとして注目すべき指標の一つ。来月以降も鉄鋼をはじめプラス値を維持できるのか否か。その動きに注視を行うべきである。

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー