子供のネットトラブル、「出会い系サイト」から「非出会い系サイト」への移行続く(2010年中データ反映版)

2011/02/23 12:00

携帯と子供警察庁は2011年2月17日、2010年全期における出会い系サイトに関連した事件などの検挙状況について発表した。それによると2010年における出会い系サイトの事件検挙件数は1025件と前年同期比で-178件、被害にあった児童は254人で前年同期比-199人と、明らかに減少する傾向を見せている。一方で出会い系サイト以外のサイトでは、検挙件数は1541件(+194件)、被害児童数は1239人(+103人)と増加する状況にある。警察庁側では引き続き問題のある出会い系サイト事業者に対する取り締まりを強化すると共に、出会い系サイト以外のサイト事業者に対し各種緊急対策案を発表すると共に、関係団体などと連携して対策推進を行うとしている(【発表リリース、PDF】)。

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子供たちのネット界隈での問題は以前【子供がネットトラブルを起こしそうな場所、親はちゃんと把握して……ない!?】でも取り上げ、最近ではアメリカにおける同じような事情として【米社会の子供達のネットとの付き合い方を箇条書きにしてみる】を紹介した。今回警察庁から発表されたデータは、日本における子供とネットの関係上のリスク問題において、場所が「出会い系サイト」から「非出会い系サイト」に移行しつつあることを明確に表すものとなっている。

↑ 出会い系・出会い系以外のサイトに関連した被害児童数・検挙数推移
↑ 出会い系・出会い系以外のサイトに関連した被害児童数・検挙数推移

・各種規制の強化などで、出会い系サイトを対象とした児童周りの問題は減少傾向にある(青系統)
・出会い系サイト以外の児童周りの問題は増加の一途をたどっている(赤系統)

特に出会い系サイトについては、2008年の「出会い系サイト規制法」の改正で事業者の届け出制を強化すると共に、各種フィルタリングの強化が功を奏している。逆に非出会い系サイト絡みでは計測を始めた2008年以降増加を続けている。いくつか理由はあるが、主なものを挙げると

・普通のソーシャルメディアなどコミュニティ系のサービスなのでフィルタ対象になりにくい
・業界団体の「健全認定」を受けたサイトでも状況は発生しうる(実行者の手口の巧妙化)
・「健全認定」を受けたところも含め、ソーシャルメディアなどの利用者数そのものが増加している

などがある。

困った……今回、非出会い系サイトにおける問題の増加を受け、警察庁では各種関連省庁と合わせ2011年2月14日に【コミュニティサイトの利用に起因する犯罪から子どもを守るための緊急対策について(PDF)】を発表。フィルタリングの徹底化や、いわゆる「ゾーニング」の実効性の向上と促進、ミニメール内容の確認などサイト内監視体制の強化促進を推し進めることを決定している。

不特定多数の人が集まる場が存在する以上、そのような「状況」が発生し得るのは確率論的に避けることはできず、また人数が増えれば「比率」は低くても「絶対数」が増え得るのも避け難い(例:100人の0.1%なら1人ですらないが、100万人の0.1%なら1000人になる)。しかし「比率として低いからそれで妥協する」ことが出来ないのが、犯罪防止関連の話なのもまた事実。特に今回のデータからは、非出会い系サイトにおける児童被害者が、出会い系サイトのそれよりも低年齢にあることも重要な問題と受け止められている。

↑ 出会い系・コミュニティサイトにおける児童(18歳未満)の被害者数(2010年)
↑ 出会い系・コミュニティサイトにおける児童(18歳未満)の被害者数(2010年)

携帯電話事業をはじめとする関連業界側としては、「健全認定」が単なるお飾り的なものとして世間一般に軽視されることの無いよう、「発生数ゼロ」を目指して最大限の努力を続ける必要がある。

それと共に保護者や教員など周囲の人たちは児童に対する啓蒙・周知を徹底すると共に、子供自身も十分に注意しなければならない。特に携帯電話やインターネットがここまで普及した昨今、保護者の子供への啓蒙・周知責任は、社会生活に慣れさせるという点において、それこそ「電話のかけかた」「横断歩道の渡り方」「信号の意味」「お買い物の仕方」と同じくらいに重要であることを認識する必要があろう。

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