【更新】12年間のマンション販売戸数と平均単価をグラフ化してみる

2011/02/23 06:32

マンション不動産経済研究所は2011年2月22日、2010年の全国マンション市場動向を発表した。それによると民間マンションの2010年の発売戸数は8万4701戸となり、前年に比べて6.4%の増加となった。一方で平均価格は4022万円で、前年比で5.8%の上昇を見せている([発表リリース、PDF])。

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発表データの詳細な解説はリリースにあるとおりだが、ざっとまとめると次の通りとなる。

・マンションの発売戸数は前年比6.4%増。三大都市圏は増加したが、地方圏は21.3%減と大きく落ち込み。
・発売価格平均値は4022万。前年の3802万円と比べて5.8%の上昇。1平方メートルあたりの単価は55.7万円。前年比で3.7万円のアップで、平均価格は2年ぶり、単価は5年連続上昇。

それでは早速過去のデータと合わせ、発売戸数と発売価格をグラフ化してみることにする。まずはマンション販売戸数推移。首都圏・近畿圏・その他、そして全国の合計値について。

↑ 民間マンション販売戸数推移(2010年分反映)
↑ 民間マンション販売戸数推移(2010年分反映)

発売戸数そのものは、直近のいわゆる「不動産プチバブル」時期にも大きくプラスに転じていたわけではない。首都圏・近畿圏ではほぼ横ばいに推移し、「その他」が2005年から1、2年増えている動きを見ると、大都市圏そのものではなくその周辺地域で発売物件数が増加していたことが把握できる。

一方で首都圏では2005年から、近畿圏でも2006年あたりから早くも発売戸数の減少が見られ、それに伴い全国合計数も減少。2007年以降は雪なだれ式にその数を減らしている。特に2006年以降の急落カーブぶりからは、急速に供給数が落ち込んでいるようすが手に取るように分かる。2009年にはその動きもようやくゆるやかなものとなり、今回発表された2010年分では「首都圏」「近畿圏」ではプラスに転じることになった。

ただし「その他」地域はいまだに減少を続けており、「不動産プチバブル」の影響がいまだに尾を引いているのが分かる。「大都市圏だけが復活し、地方は壊滅状態であった」とリリースにコメントされているのも理解できる。

続いて販売価格推移。

↑ 民間マンション発売価格推移(万円)(2010年分反映)
↑ 民間マンション発売価格推移(万円)(2010年分反映)

発売戸数がしばらくは横ばいで、この数年間は下落の一途をたどり、ようやく直近で持ち直しを見せているのに対し、その動きとは無関係のような形のグラフが形成されている。元々マンションは高額商品なだけに(大抵は一生、あるいは半生をかけてローンを支払っていくもの)、年間で10%も20%も上下されては困るが、それでも2007年は7.1%も上昇していた。2008年は2.3%と上昇率が落ちたが、それでもまだ全国平均では上昇しているのが分かる。

「このまま上昇を続けるのでは」とも思われたが、需給バランスを鑑みて高値維持は難しいようで、2009年はさすがに下落傾向を見せた。しかし2010年にはリリースにもあるように大手デベロッパーが主導する形で都市部の市場を形成しており、首都圏では千葉県以外が上昇、近畿圏でも一部地域がけん引役となり上昇、それぞれの圏域での上昇を支えている。

販売戸数全体の増加と価格の上昇は、市場観点の上では活性化を意味するもので、好ましい動きといえる。しかし戸数動向での大都市圏への集中ぶりや、【マンションの悪質な勧誘増加中・キーワードは「強引・強迫」「長時間勧誘」「夜間勧誘」】などにもあるような過剰供給による強圧なセールスの増加状況を見ると、必ずしも健全な動きとばかりは言い切れない。不動産の動向は経済そのものの流れにおいて大きな要素となるだけに、今後も注意深く見守りたいところだ。

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