独身者が想う「結婚の利点」って何だろう

2011/02/24 06:57

先の【独身者の結婚意思の変化をグラフ化してみる】を皮切りに、【厚生労働省の出生動向基本調査】における独身者(未婚者)を対象とした各種調査項目を基に、結婚に関する考え方や、さらにはそれに連なる少子化との関連性についてグラフ化を行い、世情動向の確認をしている。今回は調査レポート中から、「未婚者が”結婚することの利点”と考えている事柄」についてチェックを入れることにした。

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用いる資料は【統計データの収録先】において最新のデータとされる【第13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要】。この調査では2005年6月1日時点で18歳以上50歳未満の独身者を対象に、無作為抽出した1048か所から700地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2005年調査では1万2482人。そのうち有効回答数は8734人。男女比は4002対3583。

年齢によって多少の差異はあれど、最新データでは9割前後の人が(タイミング・意思の強さの度合いを別にすれば)結婚をしたいと考えている。

↑ 未婚男性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2005年)
↑ 未婚男性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2005年)(再録)

↑ 未婚女性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2005年)
↑ 未婚女性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2005年)(再録)

それでは結婚することのメリットとして、独身諸氏はどのような事柄を見出しているだろうか。想定しうる選択肢を挙げ、最大で2つまで結婚の利点として合致するものを選択してもらった結果が次のグラフ。

↑ 調査別にみた、結婚することの利点(未婚者、上位二つまで選択)(男性)
↑ 調査別にみた、結婚することの利点(未婚者、上位二つまで選択)(男性)

↑ 調査別にみた、結婚することの利点(未婚者、上位二つまで選択)(女性)
↑ 調査別にみた、結婚することの利点(未婚者、上位二つまで選択)(女性)

まず男女ともに「精神的安らぎ」「子供や家族」「愛情を感じている相手と暮らせる」など、内面的事柄が上位を占めているのが分かる。対面、外面よりもまずは自分自身の気持ち・安らぎが大きなメリットとなると感じているわけだ。逆に外面的要素は内面的項目よりも低めで、特に女性は「親や周囲の期待」以外は誤差の範囲内でしかないのが確認できる。そして「外面的要素」は近年ますます低下する動きにある。結婚においては周囲のことをあまり気にしなくなったのだろう。

一方、内面的要素のうち「子供や家族を持てる」は元々増加傾向にあったが、直近の2005年では男女とも大きな伸びを見せている。今年秋には出るであろう2010年分の調査結果を待たねばならないが、その結果次第では「家族を持つこと」への大切さ・喜びを価値の高いものとして認識し、それを得るための結婚もまた魅力あるものとして考える人が今世紀に入り増加する傾向にあるとみなせるかもしれない。

他に興味深い動きを2点挙げるとすれば、まず一点目は男女の差異。女性は男性と比べて「子供や家族を持つことの優位性をより強く感じている」「社会的地位や生活上の便宜性など、外面でのメリットはほとんど気にしていない」のが分かる。また男性はあまり変化が無いのに女性は「経済的余裕が持てる」の項目が少しずつ増加しており、ソロバン勘定が上手になりつつあると見ることもできる。



男女とも自分自身のメリットに重点を置き、周囲の人の意見にはあまり耳を貸さない部分は、【男性66%・女性74%が「個人の自由だから結婚なんてしてもしなくても良い」】にもある「個人の自由だから結婚なんてしてもしなくても良い」の裏返しともいえる。つまり「結婚のする・しないは自分の自由意思で決める。周囲のことは(あまり)気にしない」ということだ。

また、男性は元々「(自分の)精神的安らぎが得られる」事を一義的に考えていたのに、昨今では「(自分自身以外の人間である)子供や家族を持てる」を結婚の長所と考える人が増加し、ほぼ同列に並んでいる。この動きは男性の結婚観が「自分中心」から、「自分と、自分を含むもっとも身近な人たち中心」に変わりつつあると読むこともできよう。

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