高校生の就職内定率、2010年12月末時点で77.9%・昨年よりは改善傾向

2011/02/16 06:21

文部科学省は2011年2月15日、2011年春卒業予定の高校生の、2010年12月末時点の就職状況について発表した。それによると2010年12月末時点の就職内定率は77.9%となり、前年同期で3.1ポイントの増加となった。卒業者106万7374人のうち、就職希望者は18万3785人、就職内定者は14万3077人を数え、就職希望者のうち内定がまだ無い者は4万0708人という状況にある(【発表リリース】)。

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今調査は国立、公立、私立の高等学校(全日制・定時制)を対象に学科別・都道府県別の就職内定状況を調べたもの。なお【大学生の就職内定率は73.1%・前年比7.9ポイントのマイナス】でも触れているが、厚生労働省でも同じように高校生の就職内定状況について定期的に発表を行っている。しかし厚生労働省側が「学校・公共職業安定所を介して求職している人のみ」を対象としているのに対し、今調査は就職希望者全員を対象(いわゆる悉皆調査)としているため、母集団が大きいのが特徴。

全体の高等学校卒業者の就職内定率は2010年12月末時点で77.9%(前年同期比プラス3.1ポイント)。男子は82.4%(同プラス2.7ポイント)、女子は71.4%(同プラス2.9ポイント)。

↑ 2010年12月末時点の高校生就職内定率
↑ 2010年12月末時点の高校生就職内定率

いわゆる「就職氷河期」といわれた2001年度の67.8%・2002年度の66.3%・2003年度の68.0%と比べれば10ポイント内外の高い値。昨年と比べてもやや改善の動きが見えており、喜ばしい状況のようにも見えるが、後述する別の理由も合わせ、手放しに喜べるとは言い切れない。

↑ 新規高等学校卒業(予定)者就職(内定)状況
↑ 新規高等学校卒業(予定)者就職(内定)状況

残念ながら就職を希望していながら現時点で就職内定をもらえていない高校卒業予定の生徒が、現時点で2割強確認できる。元担当教員、保護者をはじめとした周囲の大人たちはしっかりと彼ら・彼女らを支援し、内定を確保させて欲しいものだ。

やや余談、あるいは別の視点からの考察材料として、別調査による結果を挙げておく。以前【大卒正社員率は82.7%…学歴や年齢別の若者労働者の正社員・非正社員割合をグラフ化してみる】でとりあげた、就業形態別の若年労働者の割合をグラフ化したもの。調査母体が違うので参考値程度となるが、高校卒業生の約4割が非正社員以外の労働者であることが確認できる。

↑ 年齢階級・最終卒業学校、就業形態別若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)
↑ 年齢階級・最終卒業学校、就業形態別若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(再録)

今回の調査における就職内定者においても、同程度の比率で非正社員の立ち位置での就職であることは容易に予想される(【前年比マイナス32万人、派遣社員受難時代到来…非正規社員の現状をグラフ化してみる】にもあるように非正規社員比率は年々増加しており、今年も非正社員率が上昇している可能性は否定できない)。非正社員は雇用体系の上で、正社員と比べて不利を強いられることが多いだけに、就職後の大変さが想像される。せめて幸多かれしことを祈らずにはいられない。

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