ベネズエラが大幅上昇し54.01%、ギリシャを抜く(国債デフォルト確率動向:2011年2月)

2011/02/15 12:00

国債・公債のデフォルト確率上位国をグラフ化して現状を精査した記事(2010年12月17日)で説明したように、債権リスクを示す指針の一つCPDを元に、主要国・地域の国公債のデフォルト確率上位国を2010年12月から1か月単位で確認している。今回は2011年2月分として、15日時点での数字をグラフ化してみることにした。

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国公債のデフォルト確率を意味するCPD(5年以内のデフォルト可能性)そのものの細かい定義やデータの取得場所、また各種概念については一連の記事のまとめページ【定期更新記事:CPD(国公債デフォルト確率)動向】で解説が行われている。そちらを参照してほしい。

今件のグラフは日本時間で2011年2月15日、つまり先ほど取得したばかりの一番新しいデータで生成している。今回は前回からかなりの変動が確認できた。前回も掲載されていた国・地域については前回値を併記している。

↑ 国債・公債のCPD上位10位(市場が見なしている、今後5年間でのデフォルト確率)
↑ 国債・公債のCPD上位10位(市場が見なしている、今後5年間でのデフォルト確率)(2011年2月15日時点)

金融危機が叫ばれている欧州地域の顔ぶれは相変わらずだが、先月トップだったギリシャが2位に後退。アイルランドやポルトガルも値を落とし、スペインは10位圏外となっている(先月は23.12%、今月は21.56%未満)ことから、それなりに鎮静化の方向にあることが分かる。一方でベネズエラがトップについたのをはじめ、パキスタン・アルゼンチンなどが値を上げ、さらに先月10位圏外だったベトナムとイラクが入っている。これらの国に共通するのは、いずれも新興国であるということ。

これは多分に、現在も情勢が流動的なエジプトでの動乱をはじめ、チュニジアの「ジャスミン革命」を皮きりに中東諸国などから新興各国に連鎖反応的な広がりを見せている、「デジタル版色の革命」(ツイッターやFacebookが情報伝達ツールとして多用されたことからソーシャル(メディア)革命と呼ぶ人もいる)を起因とする動きと考えられる。

国ではないのにトップテン入りした「アメリカのイリノイ州」は今回10位圏外。前回の23.88%から、少なくとも21.56%未満まで落ちたことになり、「比較的」ではあるが先月より情勢は改善されたと認識されたようだ。

ちなみに、事ある毎に悲観主義的経済評論家や一部報道で「危ない危ない」と連呼されている日本の国債についてだが、おなじくCMD Visionの2010年4Qにおける【リスクレポート(PDF)】によると、CPD値は6.4%・格付けはaa+で順位は18位。最も低リスクな国はノルウェーの2.1%・aaaとされている。また、アメリカは3.6%・aaaで5位となっている。

リストを詳しく見れば分かるが、「この国の国債がデフォルト起こすようなら、世界恐慌のレベルをはるかに超えた経済的混乱が起きる、あるいは連鎖反応を引き起こす」という国がいくつも数%-10%台に位置している。そしてCPDもまた、上記で説明したように「市場の流れが元で計算された、あくまでも目安の一つ」でしかないことが分かる。仮に日本の国債がデフォルトを起こすのなら、確率論としてはその前にイギリスや韓国、フランス、ロシアなどがバタバタと債務放棄をしなければならない。そんな事態に世界経済が陥れば、CPD値など無意味な状態になってしまうのは、誰の目にも明らか。やはり経済の面においても自分の目で元情報を調べることが、これから重要となるに違いない。

今後は直近においては、やはり欧州地域と同様に新興国(特に古い政治を持つ国)の動向を見定めたいところだ。

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