大きな世代間格差…アメリカにおけるmp3プレイヤーの所有率をグラフ化してみる

2011/02/11 19:30

mp3米国大手調査機関のPewResearchCenterは2011年2月3日同社公式サイトにおいて、同国のデジタル機器の保有率と世代との関係に関する調査結果【Generations and Gadgets】を公開した。これは以前【電子書籍リーダー5%、タブレットパソコンは4%…アメリカのデジタル機器の普及率をグラフ化してみる】などで精査した調査結果を別視点から分析し直したものだが、現在の同国におけるデジタル機器の普及動向を知る上では必見の内容となっている。今回はその中から、iPodをはじめとする音楽再生用のmp3プレイヤーの所有率に関する項目をピックアップすることにしよう。

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今調査は2010年8月9日から9月13日に渡り、RDD方式で選択された18歳以上の男女に対して固定電話・携帯電話経由にて口述インタビュー形式にて行われたもの。有効回答数は3001人。そのうち1000人が携帯電話経由となっている。

持ち運びが容易なガジェットの中でもっとも多くの人が認識している携帯電話については、スマートフォンなども含めると、全体では85%、46歳までの若年-中堅層は9割以上の人が(自分の所有物として)所有している。

↑ アメリカでのモバイル端末所有率(通常の携帯電話、ブラックベリーやiPhoneなどのスマートフォン含む)
↑ アメリカでのモバイル端末所有率(通常の携帯電話、ブラックベリーやiPhoneなどのスマートフォン含む)(再録)

それではiPodに代表される、mp3を再生するデジタル系(当然「(カセット版の)ウォークマン」に代表されるカセットテープによるものは含まない)の音楽再生プレイヤーの所有率はどのような値を示しているのだろうか。全体では約半数の47%、34歳までの若年層では74%という結果が出た。

↑ 自分専用にiPodなどのmp3プレイヤーを持っているか
↑ 自分専用にiPodなどのmp3プレイヤーを持っているか

レポートでは「今回調査した項目の中ではもっとも世代間格差が大きい機器だった」との言及があるが、確かに最初の携帯電話の所有率と比較しても、世代による値の差が大きいのが分かる。高齢者は音楽視聴にmp3のデータを活用する事への必要性を感じていないのか、あるいは自分好みの曲を探しだすのが困難なのかもしれない。

カセットテープ日本でも高齢者向けとしてカセットテープの需要が根強いという話を耳にするし、中堅以降の世代向けの情報提供ツールとしてカセットテープが使われる実例を数多く見つけることができる(実際、【音楽配信も業界を支えるには至らず…音楽CDなどの売れ行きと有料音楽配信の売上をグラフ化してみる(2009年版)】で紹介した「日本のレコード産業2010」でも、2009年の時点でカセットテープによる音楽ソフトの生産量は377万7000巻・29億4300万円を数えており、減退を続けているものの一定量の市場は確保している)。

日本国内ではカセットテープタイプのウォークマンの生産や販売は終了してしまったが(【AV Wacth:ソニー、カセット型ウォークマンの生産・販売終了】)、カセットであろうがmp3であろうが「音楽視聴のツール」であることに違いは無い。利用者本人が一番使いやすいものならば、新旧がどうであろうと問題は無い……とする考え方によるものだろう(第一、多くの高齢者にはmp3プレイヤーは小さくて複雑に過ぎる感は否めない)。

「これを使わないと利用できない」「こちらを使わないとサービスが使えない」という観点において、携帯電話やパソコンと比べると、音楽視聴用ツールはその必然性が低い。結果的にmp3プレイヤーを新規調達する必然性も低いものとなり、世代間の格差が大きくなったものと考えれば、納得もいくというものだ。

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