PVではモバイル8、パソコン2。高齢化の流れも…mixi動向(2010年12月)

2011/02/07 19:30

【ミクシィ(2121)】は2011年2月4日、2010年度第3四半期(2010年10月-12月)における決算短信を発表すると共に通期決算説明会を開催、資料の公開を行った。その資料などから、以前【mixiの現状をグラフ化してみる(2010年9月末時点)】でもお伝えした、同社が運営するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)【mixi】の会員数などの動向が明らかになった。今回はそれらの資料からグラフを再構築・構成し、mixiの現状を眺め見ることにする(【発表リリース一覧ページ】)。

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会員数は増加するもページビュー数は横ばい、モバイル率さらにアップ
資料によれば2010年12月(末)時点でのmixiの主要データは次の通り。提示された資料は2010年度第3四半期(2010年10月-12月)のものだが、「データは最新のものを」との方針からか、12月のデータが提示されている。

・月間ログインユーザー数(月1以上でログインしたユーザー数)
 ……1454万人
・ユーザー数
 ……2239万人
・月間ページビュー数
 モバイル……244.7億
 パソコン……41.0億
   Touch(スマートフォン)……9.0億
  計……294.8億
・月間滞在時間(パソコンのみで計算)
 ……3時間03分(5分54秒/日)

今回も前回同様に、パソコンが純粋なパソコンとTouch、すなわちスマートフォン経由のものに分かれている。これは2010年5月末から開始されたmixi Touch(スマートフォン向けに最適化されたmixi)に伴うもの。前四半期のページビューが6.0億だから、四半期で1.5倍に増加したことになる。スマートフォン利用者はますます拡大しているようだ(元々スマートフォンユーザーそのものの増加も一因だが)。

↑ mixi Touchログインユーザー数(万人)(mixi Touchは2010年5月末より開始。それ以前のデータはスマートフォンでPC版へアクセスした人のデータ)
↑ mixi Touchログインユーザー数(万人)(mixi Touchは2010年5月末より開始。それ以前のデータはスマートフォンでPC版へアクセスした人のデータ)

留意すべきは上位二つの項目。ユーザー数が2239万人なのに対し月間ログインユーザー数が1454万人、つまり差し引き785万人(35.06%)が2010年12月において「ユーザー登録をしているにも関わらず、一か月の間一度もログインしなかった」ということになる。三か月前のデータ(726万人・33.15%)と比べて人数・割合共に増えているのが気になる。

また、9月末時点と比較すると、ユーザー数は増加・総ページビュー数は減少、パソコン(スマートフォン含む)経由のページビュー数は減少し、スマートフォンのみは急増している。これはシステムの整理統合改変などで無駄なページへのアクセス機会が少なくなったことや、スマートフォン版の導入による「無駄足」の漸減、メインアクセス端末をパソコンからスマートフォンに代えた人の増加、さらにはアプリの利用をメインしている人が、他のページをあまり巡回しなくなった可能性を示唆している。

さて以前の記事と同様に、直近のmixiにおけるパソコン(PC)・モバイル経由の月間PV(ページビュー)、及び会員数の推移をグラフ化したのが次の図。前回懸念した通り、今回の資料でも月次ベースの会員数推移が非公開となっている(12月末時点のは上記の通り)。「会員数ではなく月次ログインユーザー数の方がより重要との考え」は理解できるが、データの継続性を突然断ち切ってしまうのは残念でならない。

ともあれグラフからは、2009年秋のmixiアプリ導入をトリガーとし、大きく飛躍した様子が確認できる。また、2010年2月に大きく落ち込み、3月にはその反動以上に数字が伸びているのも分かる。今回更新分の11-12月においては、ユーザー数は増加したもののページビュー数は減少傾向にあることが確認できる。

↑ mixiのユーザー数、ページビュー数(パソコン経由とモバイル経由)推移
↑ mixiのユーザー数、ページビュー数(パソコン+Touch経由とモバイル経由)推移

前月比で考えた場合、各月の曜日・日数そのものの違いがあるため、3-5%の変移は誤差の範ちゅうとして考えねばならない。それらを前提にデータを見直すと、いずれもこの変移内に留まっている計算になる。しかし2010年12月におけるモバイルページビュー数の前月比マイナス4.7%という動きが気になるところ。

mixiがモバイルSNSであることに変わりなし
次のグラフはPVにおけるPC(+Touch)・モバイルの比率だが、アプリを先行導入したことで2009年9月-10月はパソコンがやや押し返したものの、モバイル版導入後の2009年11月以降は逆に押し戻され、むしろモバイルの数値増加が加速しているのが見て取れる。直近2か月においては比率はモバイルページビュー数の減少とスマートフォンによるアクセスの増加で、わずかにモバイル率が減少。しかしパソコン(+スマートフォン)のページビュー数はページビュー全体の六分の一程度でしか無い事実は覆しようも無い。

↑ PVから見たmixiのモバイル・PC率推移
↑ PVから見たmixiのモバイル・PC率推移

データを改めて読み返すと、この1年はモバイル・PC率がほぼ横ばいで推移している。あるいはmixiというプラットフォームでは、この割合が適性値・安定値なのかもしれない。

高年齢化の傾向あり
決算説明会資料には他にも多数の興味深いデータが掲載されている。そのうちmixi会員の年齢階層比率をグラフ化し、その傾向を眺めてみる。

↑ mixi会員の年齢階層別比率
↑ mixi会員の年齢階層別比率

2010年12月末時点でも最多階層が20-24歳であることに違いはないが、モバイル会員の方が若手が多いことが容易に把握できる。特に20代前半におけるモバイルユーザーの密度の高さ(三分の一超)が分かる。

これを前回・前々回、つまり3か月前・5か月前のデータ(なぜか資料に掲載されたデータは等間隔ではない)と比較すると、別の動きが見えてくる。

↑ mixi会員の年齢階層別比率(全ユーザー)
↑ mixi会員の年齢階層別比率(全ユーザー)

↑ mixi会員の年齢階層別比率(モバイル)
↑ mixi会員の年齢階層別比率(モバイル)

今回のグラフ化で明らかに前回同様、

・最多年齢階層の20代前半、及び10代後半層の割合縮小
・15-17歳層の増加
・30歳代以降の増加

の傾向が確認できる。利用継続者がそのまま歳を取ることによる所属年齢階層のスライド化が一因として挙げられるが、同時にソーシャルメディアが社会全体に認知・利用され、中堅層の新規利用者が増えつつあることの流れも少なからぬ影響を与えていると考えてよい。



同じソーシャルメディアという土俵にあるものの、性質も構成会員の思惑も多分に異なるmixiだが、「黒船来襲」に相当するFacebookに対する焦りは相当のもの。【農園育成ソーシャルゲーム「ファームビレッジ」、mixiモバイルに登場】などをはじめとした魅力アップのためのアプリ導入が相次ぐ一方、内部仕様的に「Facebookが出来るから」とばかりにコミュニティ内の文化や雰囲気、これまでの経歴を考慮しないまま新規システムを導入し、【mixi内のメールアドレスによる検索機能、ひとまず休止措置】のような「どたばた劇」も起こしている。その焦りにより頭を抱えることになるのは、既存の利用者に他ならない。

今後さらなる飛躍を遂げるため、mixiはどこを向き、歩み始めるのか。古参利用者の一人でもある当方(不破)自身としても、非常に気になるところではある。

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