アメリカにおける日曜版の新聞の発行部数などをグラフ化してみる(2009年分)

2011/02/12 06:35

クーポン先に【アメリカの新聞広告の売上推移をグラフ化してみる(2009年分まで)】などで、アメリカの新聞協会「Newspaper Association of America(NAA)」が公開しているデータを基に、アメリカの新聞における広告費動向を確認した。その場所には他にも新聞に関するいくつかのデータが盛り込まれており、資料性が極めて高い。これまでの記事で朝刊・夕刊についていくつかチェックを入れたわけだが、今回はそれとは少々事情が異なる「日曜版」に関するデータをまとめておくことにする。

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データ取得元はアメリカの新聞協会「Newspaper Association of America(NAA)」のサイト内にある、【Trends & Numbers】のコーナー。ここから「Circulation」、そして「Total Paid Circulation」を選べば1940年以降の(年単位は1945年以降)発行部数や発行紙数などが確認できる。今回データを抽出するのは「Sunday」、つまり日曜版の部分。

クーポン日曜版を「少々事情が異なる」としたのは、立ち位置や読者にとっての「価値」の判断材料が多分に異なるため。以前【貯蓄を大いに盛り上げる6つのクーポンなコツ】で解説したが、アメリカでは日本をはるかに上回る利用度で、折り込みチラシのクーポンが活用されている。そしてそれらのクーポンは通常版(平日版)ではなく、日曜版にまとめて挿入される。株主総会時期になると各社の決算報告書を別紙にまとめた分厚い新聞が投函され、驚いた経験を持つ人も多いだろうが、まさにあの厚みが毎週届けられる雰囲気(あるいは広告だらけの元旦号がイメージとしては近いかも)。

この日曜版の状況を伝える記事【アメリカの新聞の日曜版は楽しい】【アメリカの新聞】でも語られているが、簡単にまとめると、

・割引クーポンの割引率は日本と比べ物にならないくらい大きいものがある。
・平日版はほとんどチラシが無い。日曜版にまとめてクーポン付のチラシが大量に折り込まれる。
・日曜版だけの購読も可能。平日版と比べると一部あたりの価格が高い事も。
・チラシはパンフレット形式になっていることが多い(日本のフリーペーパースタイルなクーポン小冊子みたいなもの)
・本文記事内容もクーポンを活用する消費者(主婦層)向けとしてエンタメ要素が強い。また、地域色も豊か。

などの傾向がある。日本の地方紙と全国紙を足して2で割り、クーポン小冊子を挟みこんで週刊発行にしたようなイメージだ。

さてその日曜版だが、発行部数は朝刊・夕刊同様にメディアの激変にさらされる形で漸減。しかし発行紙数はほとんど変化が無い。地域密着型であることから(リアルな店舗向けのクーポンが魅力のメイン、のようなものだから)、部数そのものは減らしていてもニーズの問題で上手くバランスをとっているのかもしれない。あるいはより密着化するために、群雄割拠状態の可能性もある。

↑ アメリカの新聞紙数(日曜版)
↑ アメリカの新聞紙数(日曜版)

↑ アメリカの新聞発行部数(日曜版)(千部)
↑ アメリカの新聞発行部数(日曜版)(千部)

ただし発行部数そのものは、動向としては通常版の朝刊のそれに近い。物理的なクーポンが半ばメイン商材であるにも関わらず(言い換えれば朝夕刊と比べて本紙内容のウエイトが低い=「代替としてニュースをインターネットから取得する」ことによる必要性の低下率が少なくて済む)、発行部数の推移は思わしくない。

↑ アメリカの新聞発行部数(前年比)(日曜版を追加)
↑ アメリカの新聞発行部数(前年比)(日曜版を追加)

↑ アメリカの新聞発行部数(前年比)(長期データ)
↑ アメリカの新聞発行部数(前年比)(長期データ)

クーポンやはり記事(エンタメ色が強い)部分においてインターネットにその座を奪われつつあるのと同時に、以前【アメリカで 大いに流行る クーポンは 紙ではなくて デジタル形式】でも触れたように、デジタル形式のクーポン「も」盛況になりつつあるのが要因と見てよいだろう。

とはいえチラシによるクーポンのニーズが無くなるわけでは無いのもまた事実。特に中高齢者は紙媒体としての新聞(、そしてクーポン)を好むことも、日曜版を支える要因となる。今後ニーズがますます増加する、そして表現力に長けたデジタル形式の配信とうまく連動するような仕組みを構築できれば、あるいは日曜版は朝刊よりも高い安定度を維持しつづけることだろう。

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