未成年者と高齢者の万引き推移をグラフ化してみる

2011/01/31 07:21

グラフ化先に【「高齢者万引き数増加」の話をグラフ化してみる】で示した、未成年者と高齢者の万引きに関する数字は、基本的に警視庁が2009年に発表した【万引きに関する調査研究報告書(PDF)】が元になっている。一度きりの考察ならこれで十分以上のものがあるが、継続的に行うとなると、(定期的にデータの更新・掲載が行われる)警察庁のデータを用いる必要がある。そこで今回は将来に備える意味も合わせ、警察庁の【報道発表資料】で定期的に公開される「犯罪情勢」を基に、未成年者・高齢者の万引きに関する傾向をグラフ化してみることにした。

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まずは現在発表されている最新の【平成22年上半期の犯罪情勢(PDF)】や過去のレポート、さらには先日【色んなサイトをタイムトラベル・「Wayback Machine」が装いも新たにβ版として新ドメインでスタート】で紹介したWayback Machineの新版【http://waybackmachine.org】を用いてさかのぼれるものはさかのぼってデータを探しだし、1998年の分まで取得に成功。2010年分は上半期までしか公式データがないので、今回は省略する。

データを基に生成した、万引き検挙人員推移のグラフは次の通り。警察庁における「万引き検挙人員」では、未成年者として公開されているのが14-19歳までであることに注意してほしい(14歳未満は「触法少年」の扱いになり、刑法第41条の規定「14歳に満たない者の行為は、罰しない」により刑事処罰されない)。

↑ 万引き検挙人員(年齢階層別、警察庁発表)
↑ 万引き検挙人員(年齢階層別、警察庁発表)

全体としては2005年までは漸増、それ以降は漸減傾向だったものが、2009年においては再び増加の動きを見せている。ちなみに後述するが2010年の合計数暫定値は10万4827人で、再び減少している。

これを全体、及び注視対象の高齢者(65歳以上)・未成年者(14-19歳)に限定し、その動きを見たのが次の折れ線グラフ。2010年の値が入っているが、これは警察庁から各報道向けにのみ配布されたプレスリリース(を基に書かれた新聞記事)を基に穴埋めしたもの。暫定値であること、未成年者・高齢者の値のみが確認できたため、最初のグラフの生成には使えなかったことをここに記しておく。

↑  全国の万引き検挙人員数(未成年の検挙・補導数は14-19歳)
↑ 全国の万引き検挙人員数(未成年の検挙・補導数は14-19歳)

2010年の暫定未成年・万引きによる検挙数は2万8371人、高齢者は2万7362人。わずかながら未成年者の方が多い。しかし人口そのものの推移を考えれば、逆転現象が起きるのは時間の問題といえる。

さて最後に、該当年齢階層人口に占める万引き検挙者の比率なのだが。先の「人口推計」では5歳単位のものしか完全なデータは取得できなかった。総務省統計局のデータベースでは2005年のものが一部歯抜け状態となっており、1歳単位の集計が不可能。そこで仕方なく、未成年の比率算出の際には、10-19歳の人口を用いることにした。それだけ母数が大きくなるため、実質値よりやや小さめな値になってしまうが、不可抗力と思って諦めるしかない。

↑ 全国の万引き検挙人員数の該当年齢階層人口に占める比率(一万人に対する人数)(未成年の検挙は14-19歳)
↑ 全国の万引き検挙人員数の該当年齢階層人口に占める比率(一万人に対する人数)(未成年の検挙は14-19歳)

高齢者に関しては警視庁=警察庁のため、その動向も以前の記事と同じ。未成年者においては色々と上にあるような差異が生じてしまうためやや違った動きを見せているが、大勢には変わりは無い。ただ、減少していたように見えた未成年者の比率が再び増加しているのは気になるところ。景気動向と連動しているわけでも無く、何が原因なのだろうか。それとも単なる踊り場的な動きに過ぎないのだろうか。



過去のデータを見る限りでは、毎年5月前後には昨年1年間分の「犯罪情勢」が公開される。その時には確定値によるグラフの修正、さらには可能ならば未成年部分の人口を14-19歳に仕切り直した上で、最新年分のグラフも生成したいと考えている。

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