少子化対策は祖母がキーポイント? 夫婦の母親の育児援助有無別・平均出生子供数をグラフ化してみる

2011/02/02 07:02

先の1月に展開した記事【日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移をグラフ化してみる】で記事構成にあたり参考にしたデータの一つとして、厚生労働省の【出生動向基本調査】を取り上げた。この資料には少子化問題などを検証するのに有益な値が多く含まれている。今回はそれらの値を基に、「夫婦の母親(子供からみたら祖母)の育児援助有無別、平均出生子供数」をグラフ化する。

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用いる資料は【統計データの収録先】で、記事執筆時点では最新のデータ【第13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査夫婦調査の結果概要】。これは2005年6月1日時点で妻の年齢が50歳未満の夫婦を対象に、無作為抽出した1048か所から700地区を選定したもので、その上で配票自計・密封回収方式で行われた。有効回答数は2005年調査では6836組。そのうち今回は初婚同士の夫婦5932組を対象に集計が行われている。

【「夫の家事手伝い時間が長い夫婦」ほど、さらに子供をもうける確率アップ】などで解説しているように、妻の家事・育児の負担を軽減する人的助力の環境が整っているほど、出生数は増加する傾向にある。出産前にサポートの約束があれば、それだけ出産後の安心感が高まるからだ。しかし実のところ夫(の多く)は就労で忙しく、なかなか時間を割けないのが現状。

そこで考えられるのが夫婦の両親、特に母親(子供からは「祖母」にあたる)からの育児援助。【子供の世話、看病……兼業主婦に祖父母は「とてもありがたい」存在】にもあるが、豊富な人生経験を活かし、さまざまな点で知恵を授けてくれるだけでなく、育児の援助をも期待できる。

そこで夫婦の母親から育児援助があったか・なかったか別に、夫婦の平均出生子供数を比較したところ、明らかに援助があった方が子供数が多いという結果が出た。

↑ 就業経歴別にみた、夫婦の母親の育児援助有無別、平均出生子供数-1歳以上の子供を持つ夫婦-(結婚持続期間0-4年)
↑ 就業経歴別にみた、夫婦の母親の育児援助有無別、平均出生子供数-1歳以上の子供を持つ夫婦-(結婚持続期間0-4年)

↑ 就業経歴別にみた、夫婦の母親の育児援助有無別、平均出生子供数-1歳以上の子供を持つ夫婦-(結婚持続期間5-9年)
↑ 就業経歴別にみた、夫婦の母親の育児援助有無別、平均出生子供数-1歳以上の子供を持つ夫婦-(結婚持続期間5-9年)

今グラフは結婚持続期間別に別図にしたもので、当然期間が長い方が平均子供数が多い。その中で就業継続型(産前・産後休業制度などを用い、就労先を辞めずに勤務し続けるスタイル)では、「支援あり」の方が子供が多いのが分かる。これはつまり「夫婦の母親の支援があれば、安心して子供を産み増やせる」ことを意味する。

しかし実際には【ますます進む核家族化…種類別世帯数の推移をグラフ化してみる(2009年分反映版)】で触れているように、核家族化は進行を続けており、夫婦の母親の支援を受ける機会のある世帯は減少の一途をたどっている。祖父母、特に祖母の支援という観点では「核家族化が少子化の一因」と表せることもできよう。

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