理想と予定、子供の数の推移をグラフ化してみる…(上)理想数と予定数推移

2011/01/30 06:38

先に【日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移をグラフ化してみる】でデータ取得元の一つとして厚生労働省の【出生動向基本調査】を活用した。この資料には少子化問題などを推し量るのに役立つデータが多数盛り込まれている。今回はその中から夫婦における子供数の「理想」と「予定」について考察を試みることにする。また、少々素材が多くなることもあり、記事を上下に分けて展開する。まず今回の上編は、具体的な理想の子供数と予定子供数について。

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用いる資料は【統計データの収録先】において最新のデータとされる【第13回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査夫婦調査の結果概要】。2005年6月1日時点で妻の年齢が50歳未満の夫婦を対象に、無作為抽出した1048か所から700地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2005年調査では6836組。そのうち初婚同士の夫婦5932組について集計が行われている。

各年の調査において、結婚してから何年経過しているか(結婚持続期間)で区分した上で、各調査年毎の理想子供数(「これくらい子供が欲しいな」)と、予定子供数(「色々考えると実際にはこれくらいの子供数にしておかないと精いっぱいだろうな」)を集計したのが次のグラフ。

↑ 調査別・結婚持続期間別・平均「理想」子供数
↑ 調査別・結婚持続期間別・平均「理想」子供数

↑ 調査別・結婚持続期間別・平均「予定」子供数
↑ 調査別・結婚持続期間別・平均「予定」子供数

まず両グラフとも、各調査年毎において結婚持続期間が長い方が高めの値を示している。これは「持続期間が長い」=「年配の夫婦」であり、それだけ生活力に余裕があること、社会生活習慣的に多子に慣れていること、すでに子供を持つ夫婦の場合は「子供を持つ」ことへの余裕が生じている(【理想の子供は「二人」が最多意見、でもよく見ると……】)ことなどが要因として考えられる。

もう一つ両グラフに共通しているのは、経年と共に全体的に数字が落ち込みを見せていること。これは赤い折れ線グラフ(総計値)の動きを見れば明らか。理由としては下編で解説するが、子供の育成環境が厳しくなっていることや、【男性66%・女性74%が「個人の自由だから結婚なんてしてもしなくても良い」】などにもあるように、結婚や子供に対する価値観の変化が関係しているものと思われる。

また、平均値としては当然ながら「理想」より「予定」数の方が少ない。「理想」以上の「予定」を持つことはあまり想定しにくいからだ(例えば三つ子などが生まれるような事例をのぞけば、ある程度調整は可能。ただし子だくさんとなってから「やはり少ない方が良かったかな?」とばかりに、「理想」<<「予定(+すでに生まれている子供)」となる場合もある。元データでは子供が4人以上の夫婦で、平均値としてその傾向が確認できる)。そこで「理想数」から「予定数」を引いて、その変移をグラフ化してみる。

↑ 調査別・結婚持続期間別・平均「理想」子供数-平均「予定」子供数
↑ 調査別・結婚持続期間別・平均「理想」子供数-平均「予定」子供数

結婚後あまり期間が過ぎていない夫婦は、理想と予定が近い傾向にあり、結果として差異が小さくなる。全般的に差異がもっとも大きいのは結婚持続期間10-19年の層で、特に直近2回分では「予定子供数」に大きな下落が確認でき、それが差異を大きくする原因となっている。

ともあれ、理想は2.5-2.6人、予定は2.1-2.2人というレンジで推移し、理想・予定共に漸減傾向にある、というのが具体的な理想の子供数と予定子供数に関する動向である。

(下編に続く)

■一連の記事:
【理想と予定、子供の数の推移をグラフ化してみる…(上)理想数と予定数推移】
【理想と予定、子供の数の推移をグラフ化してみる…(下)理想数まで子供を持たない理由】

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