今から準備していて老後に一番期待できるものは?

2011/01/18 07:26

積み木先日掲載した【世帯単位での生命保険加入率推移をグラフ化してみる】で資料元として用いた【生命保険に関する全国実態調査】において、保険や将来設計に関する興味深いデータを複数確認することができた。今回はその中から、「現在準備しているもののうち、老後の生活資金をまかなうための経済的準備手段として期待できるもの」についてスポットライトを当てることにする。

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用いる調査報告書は最新の「平成21年度・生命保険に関する全国実態調査」。調査は2009年4月1日から5月19日にかけて、層化二段無作為抽出法によって選ばれた、世帯員2人以上の一般世帯に対して留置調査(訪問留置・訪問回収法)で行われたもので、有効回答数は4054。

公的な生活補助は別として、自分自身で今現在準備をしている中で、「老後において期待できる」経済的手段を選択肢から複数回答で選んでもらんだ結果が次のグラフ。最大の期待を受けているのは預貯金・貸付信託・金銭信託など、流動性が非常に高い資産だった。

↑ 現在準備しているもののうち、老後に期待できる準備手段(複数回答)
↑ 現在準備しているもののうち、老後に期待できる準備手段(複数回答)

今調査は保険業界によるものだが、それにも関わらず生命保険は次点、しかもほぼトップの半分程度でしかない回答率となっている。また、本来老後に備える目的が主のはずの個人年金保険は16.3%。最新のデータでは個人年金保険の世帯単位での加入率は22.8%なので、差し引き6.5%は「個人年金保険に加入しているが、将来の経済的な支えとしては期待できない」と考えていることになる。

そしてそれ以上に目に留まるのは「期待しているものはない」とする意見。これが3割を超えている。経年データでみると、この項目が漸次増加しているのが分かる。

↑ 現在準備しているもののうち、老後に期待できる準備手段(複数回答)(回答年別)
↑ 現在準備しているもののうち、老後に期待できる準備手段(複数回答)(回答年別)

いわゆる「保険」タイプの準備手段は年ごとに期待度が減り、増加しているのは現金や有価証券など流動性の高い資産、そして「期待しているものなし」。保険を老後資産構築の手段として用いることが、敬遠されつつある様子がうかがえる。

「期待しているものなし」という人は、公的な年金などに期待しているのだろうか。

↑ 生活保障における公的保証と私的保障についての考え方
↑ 生活保障における公的保証と私的保障についての考え方

少しずつ極端な「公的保証だけでは難しい」とする意見が減り、「どちらかといえば」層が増えてはいるが、結論として「公的保証だけではムリ」とする意見が圧倒的多数を占めていることに変わりは無い。

私的な財形は期待していない、さりとて公的保証だけでは老後の生活を支えるのは難しい。それではどのような人生設計を想定しているのだろうか。半ばあきらめを見せているのか、あるいは「何とかなるさ」的な行き当たりばったり的なものをイメージしているのかもしれない。

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